2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23560317
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
里 周二 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10215759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 吉史 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40415112)
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Keywords | 波尾振動性雷インパルス電圧波形 / 低インピーダンス負荷 / インパルス電圧波形校正器 / IEC 61083-2 TDG |
Research Abstract |
予定通り,IEC 61083-2(高電圧大電流試験に使われる装置とソフトウェア;インパルス電圧電流試験に使われるソフトウェアに対する要求事項)は2013年3月に新版が発行され,付随するTDG(Test Data Generator)も供給された。 本研究の成果として,このTDGの発生する波尾振動性雷インパルス電圧波形(識別記号OLI-M3)に極めて近い波形を発生できる校正器を完成することができた。 製作された校正器は実用的な内部インピーダンスの低い抵抗式分圧器(主抵抗10kΩ)につないだ状態でもOLI-M3とほぼ同じ波形を発生することが確認された。 今回製作された校正器のスイッチング素子は湿式水銀リレーに代えてMOS-FETを使うことにより,寿命・劣化の問題が解消された。また,多並列MOS-FET構成により,ドレイン-ソース間の非線形抵抗特性は問題のないレベルまで小さくすることができたのみならず,高電圧MOS-FETに特有の許容電流容量の大きさも問題とはならなくなった。このようにして,本研究の課題で会った波尾振動性雷インパルス電圧校正器の作成は成功裏に終わり,分圧器をつないだままの状態でピーク値最大1000Vの波尾振動性雷インパルス電圧を発生できることが測定からも確認できた。 本校正装置の波形を波尾振動性雷インパルス電圧を分圧器を通して測定した場合と直接ディジタル・レコーダにつないで測定した場合の波形パラメータを比較することにより,分圧器の応答特性を定量的にかつ正確に把握することが可能となった。
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