2012 Fiscal Year Research-status Report
連系・自立どちらの運転状態でも高性能を発揮する新しい構造切り替え型電力変換装置
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23560318
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| Research Institution | Utsunomiya University |
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Principal Investigator |
船渡 寛人 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60272217)
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| Keywords | 分散電源 / 自然エネルギー / スマートグリッド / 系統連系 / 構造変化 |
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| Research Abstract |
（１）平成２３年度の積み残し課題
平成２３年度の積み残し課題であった（１）ディジタルヒステリシス制御(DHI)におけるフィルタパラメータ等最適化、および（２）ハイブリッドフィルタの制御検討及び設計、の２点については、実験装置設計の過程で設計・解決を行い、その中で概ねの解決を見た。
（２）DHIへのハイブリッドフィルタの実装について
単相インバータについて、4kVAの装置にLC出力フィルタを付加した実験装置を製作した。LCフィルタの値については、ハイブリッドフィルタ接続時にはハイブリッドフィルタのリニアアンプ制御と密接な関係があるため、リニアアンプの設計と関連させてLCフィルタの設計も行った。まず、ハイブリッドフィルタの構造については、以前提案されたキャパシタ電流制御型ではなく、出力電圧制御方式を採用した。これは、提案する系統連系インバータにおいては、単独運転時に出力電圧制御が必要であり、そのために出力電圧センサーが必要となるためである。出力電圧制御方式では、出力電圧制御用電圧センサーとハイブリッドフィルタのセンサーを共用することが可能であるため、センサーの個数を減少させることが可能となった。ハイブリッドフィルタに使用するスイッチングリプル抽出フィルタについては、ヒステリシス制御の場合スイッチング周波数が変動するため、三角波比較方式と比較して設計が困難である。シミュレーションによる検討で、平均スイッチング周波数14kHzの場合にバンド幅を4.8kHzに設計すれば適切な制御が可能であることが判明した。このような設計に基づき実験装置を製作して実験を行った結果、L=2mH,C=5μFのLCフィルタ接続、単独運転時に、THDが1.04%という非常に低歪みの電圧出力を得ることに成功した。通常のLCフィルタのみの場合THDが3.54％であり、1/3以下にすることができた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度に震災に伴う３０％削減により、予算が一時的に不足して、物品の発注が予定通り行かなかった。そのため、予定よりも遅れて進行しており、その遅れでのまま進行している。
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| Strategy for Future Research Activity |
２４年度に実験装置が完成して、単独運転時の動作を確認することができた。２５年度はまずは、２４年度に積み残した課題については早急に行い、その後、切り替え動作の実験を行うことを優先して研究を実施する。そのためには、（１）ヒステリシス制御方式の三角波比較法との比較検討、（２）ハイブリッドフィルタ付きインバータの連系制御、（３）切り替え制御の検討、については研究を進める。切り替え制御については、ハイブリッドフィルタの制御を工夫することで単独運転時と同様の配置で制御することを基本に検討する。
成果発表としては、平成２５年度はECCE(９月)という電力変換では主要な国際会議に投稿する計画であったが、大学の建物改修が補正予算で急きょ実施されることになり、改修のための研究室移転がちょうど国際会議の次期と一致するため、申込みを断念した。主要な国際会議は９月から１０月に集中しているため、いずれも難しく、その後の電気学会の研究会等で報告して論文誌に投稿する計画である。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成２５年度の研究費については、電力変換器を製作するための電子部品類および製作に当たって、学生に支払う謝金に主要部分を充てる。また、リニアアンプを駆動する直流電源について、研究室に所用していたボード電源を使用していたが、不安定になる場合があるので市販の実験用電源装置を購入したい。成果発表としては研究推進方策にも記載したとおり、ECCEにおける発表が不可能となったため国内発表に切り替える。そのため、若干旅費が予定額よりも少額となるが、前述の電源装置等の実験環境整備に当てる予定で有る。
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Research Products
(1 results)
