2013 Fiscal Year Annual Research Report
連系・自立どちらの運転状態でも高性能を発揮する新しい構造切り替え型電力変換装置
Project/Area Number |
23560318
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
船渡 寛人 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60272217)
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Keywords | 系統連系 / 自立運転 / 連系運転 / ハイブリッドフィルタ |
Research Abstract |
(1)ディジタルヒステリシス制御インバータ(DHI) DHIについては、H24年度までにLCフィルタによる共振を状態フィードバックで抑制して、内側インダクタの電流をヒステリシス制御で制御する方法で実験に成功している。50Hz,100V,1kWの系統連系実験において、波形の総合歪み率(THD)2.48%,定常振幅偏差1.56%を実現した。従来のDHIは、シミュレーションでTHD 7.98%,定常偏差7.09%なので、大幅な改善が実現できた。H25年度についてはDHIについてバイポーラ動作(BP)とユニポーラ動作(UP)という二つのスイッチング動作を取り入れて、さらに広く用いられている三角波比較法との効率比較を行った。その結果、DHIではBPが87.7%,UPが90.8%,三角波比較法では,BPが86.9%,UPが87.9%となり,ヒステリシス制御の優位性が証明された。 (2)構造切り替えハイブリッドフィルタ(HF)付きDHI(HFDHI) H24年度までの研究で、4kVAのLCフィルタ付HFDHI実験装置を設計・製作した。ハイブリッドフィルタについては、センサー個数低減のため、従来提案していたキャパシタ電流制御型ではなく、出力電圧制御方式を採用した。実験装置を製作して実験を行った結果、L=2mH,C=5μFのLCフィルタ接続、単独運転時にHFをフィルタキャパシタを増加させるように運転した結果、LCフィルタのみの場合の出力電圧THD3.54%に対して1.04%という低歪みの電圧出力を得ることに成功した。H25年度は系統連系運転について検討し、DHIでは連系時に共振が発生する場合あることを確認して、HFを自立運転時と異なりダンピング抵抗として動作するようにフィルタ構造を切替えることで振動を抑制できた。その結果、出力電流のTHDを4.7%から1.8%へ減少させることに成功した。
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Research Products
(3 results)