2011 Fiscal Year Research-status Report
高温超伝導回転機用巻線の交流損失低減手法とそれに基づく最適化設計の研究
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23560320
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
福井 聡 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (70293199)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 高温超伝導コイル / 交流損失 / 高温超伝導回転機 |
Research Abstract |
1. 高温超伝導巻線に発生する交流損失の評価法の確立 高温超伝導巻線の低交流損失化の研究を行うためには,その交流損失特性を評価する信頼性の高い手法を確立する必要がある。本研究ではまず,高温超伝導コイルの交流損失化特性を精度良く測定する手法の開発を行った。パワーメータを用いた電気的測定法(パワーメータ法)と液体窒素の蒸発量をフローメータで測定し発熱量から交流損失を求める測定法(蒸発法)の2種類の測定法を開発した。2. 小型高温超伝導コイルの交流損失特性の評価 開発した測定方法を用いて,小型のBi系高温超伝導コイル(インダクタンス120mH)の交流損失を測定した。また,線材の損失データからコイルの交流損失を解析するモデルを開発し,測定結果の妥当性を評価した。その結果,パワーメータ法と蒸発法による測定結果と理論解析結果の3者はそれぞれよく一致した。この成果により,高温超伝導コイルの交流損失特性の評価手法の確立に一定の目途が立った。3. 高温超伝導多極複合コイル系の低交流損失巻線構成の解明 線材の交流損失データも基づいて高温超伝導コイルの交流損失特性を数値解析する理論モデルをベースに,回転機の界磁巻線の交流損失を解析する解析コードを開発した。これを用いて,交流損失最小化のための巻線構成パラメータの最適化条件を理論的に検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高温超伝導コイルの交流損失測定に関して,パワーメータ法と蒸発法の2種類の測定法を開発した。これらの測定法により得られた小型コイルのデータは理論解析結果ともよく一致し,妥当性を検証できた。高温超伝導線材を適用した回転機の界磁巻線の交流損失を理論解析するモデルを開発できた。よって,当初予定していた成果を得ることができたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
理論解析モデルに基づき,交流損失を低減できる小型コイルを設計・試作する。開発した測定法を用いて,交流損失の測定を行い,交流損失低減効果を検証する。また,交流損失を低減できる界磁巻線構造のケーススタディーを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
交流損失低減効果検証のための小型コイルを試作するために,Bi系高温超伝導線材を購入する。また,効率的に理論解析を進めるための計算サーバを購入する。
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