2013 Fiscal Year Annual Research Report
3次元ギャップ構造を有するレアアースレス風力発電システムの開発
Project/Area Number |
23560335
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
森本 茂雄 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00210188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真田 雅之 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90264803)
井上 征則 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50580148)
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Keywords | 発電機 / 風力発電 / 3次元構造 / アアースレス |
Research Abstract |
発電機のギャップ面を3次元構造にすることでギャップ面積を増加させ、等価的にエアギャップ長を短縮させて、トルク・出力や効率を向上できる構造について検討した。 磁界解析による検討結果より得られた、等価的なエアギャップ長の短縮効果が大きく、高トルク化が期待できる3次元ギャップ構造の基本特性を検討するために基本特性評価用試験装置を製作した。このとき、鉄心材料として一般的な電磁鋼板と圧粉磁心を使用し、材料の影響も検討した。実験結果より、トルク特性については、3次元ギャップ構造による高トルク化効果が確認できた。一方、鉄損特性については、3次元ギャップ構造を用を用いることで鉄損が大きくなることがわかった。商用電源(60Hz)で励磁した場合は、電磁鋼板に比べて圧粉磁心を使用した試作機の鉄損増加が著しかったが、PWMインバータで励磁した場合は、電磁鋼板に比べて圧粉磁心を使用した場合の鉄損増加は小さく押さえられた。これは、圧粉磁心による渦電流損の低減効果によるものと考えられ、PWMインバータで駆動される発電機においては圧粉磁心を使用する効果はある程度期待できる。 3次元ギャップ構造を実際の発電機に適用した場合について検討するため、3次元ギャップ構造と従来構造のフラットギャップ構造を有するレアアースレス発電機を試作して、実験により特性を比較評価した。低電流領域では3次元ギャップ構造による高トルク化効果が確認できたが、電流増加により鉄心の磁気飽和が大きくなる領域では、その効果は殆ど無いことがわかった。鉄損については、基本特性評価用試験装置における試験結果と同様に3次元ギャップ構造にすることで増加することがわかった。 解析および試作機による検討結果より、3次元ギャップ構造は発電機特性に及ぼす影響、その得失を明らかにすることができた。
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Research Products
(3 results)