2011 Fiscal Year Research-status Report
レアアースを材料に用いない同期リラクタンスモータの高出力化に貢献する新しい制御法
Project/Area Number |
23560349
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
冨田 睦雄 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (20311029)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 同期リラクタンスモータ / 制御 / 電気有効利用 / センサレス / 低速 |
Research Abstract |
現在、高効率な永久磁石同期モータが、幅広く用いられるようになったが、永久磁石の原料として欠かせないレアアースの産出国は偏在しており、希土類磁石の安定供給ができなくなる可能性や高価である深刻な問題を抱えている。この問題を解決するため、永久磁石同期モータの代わりに、レアアース磁石を用いない同期リラクタンスモータを採用することが考えられる。このモータは、効率が高いが磁石を用いないため、出力が永久磁石同期モータに及ばない。そこで、同期モータをサーボモータとして用いるのに不可欠で大きなスペースを要する回転子位置センサを取り除く位置センサレス制御が実現すれば、このスペースの分、大きな体格のモータを採用でき、高出力化が実現できる。色々な手法でセンサレス制御に関する研究が進められているが、低速時は困難であり、実用的ではない。 申請者は、高周波電流をモータに注入することによって、同期リラクタンスモータの低速時における回転子位置センサレス制御に、無負荷時において、成功していた。本研究の目的は、さらに実用化に向けて、低速・全負荷領域での位置センサレス制御を実現することである。 平成23年度は、低速時における同期リラクタンスモータの位置センサレス制御のコンピュータシミュレーションでは問題にならなかったが、無負荷状態で成功した実験過程で問題になった、モータのわずかな三相非対称性のために高周波注入の際だけ現れる逆相電圧・電流のことを考慮し、改めて、負荷印加を想定したコンピュータシミュレーションを行い、この問題を解析し、新たな手法により、この問題を解決し、負荷に対してより強固になることを確認した。さらに、実機実験装置に改良を加え、まだ無負荷状態ではあるが、この手法の有効性を確認した。 また、研究成果は、国際会議や電気学会の産業応用部門大会などで発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
低速時における同期リラクタンスモータの位置センサレス制御のコンピュータシミュレーションでは問題にならなかったが、無負荷状態で成功した実験過程で問題になった、モータのわずかな三相非対称性のために高周波注入の際だけ現れる逆相電圧・電流のことを考慮し、改めて、負荷印加を想定したコンピュータシミュレーションを行い、この問題を解決することを平成23年度の計画としていたが、この問題を解析し、新たな手法により、この問題を解決し、負荷に対してより強固になることを確認できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度以降は、同期リラクタンスモータに、負荷装置を接続し、負荷を印加できるように実験装置を再構築する。平成23年度で行ったコンピュータシミュレーションによって得られた結果を基に、接続した負荷装置により負荷を印加した状態で、同期リラクタンスモータを低速で位置センサレス制御を行い、提案手法の有効性を確認することを目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
負荷を印加できるように、負荷装置の購入や実験装置の再構築に必要な電子部品などの購入を行う。また、コンピュータシミュレーションも併用して行う必要があるため、シミュレーションソフトウェアの保守の購入も行う。また、情報収集や研究成果の発表を行うため、国際会議や電気学会の全国大会や産業応用部門大会などに出席するために旅費を使用する。「次年度に使用する予定の研究費」については、平成23年度末の3月に情報収集及び成果発表のため、電気学会全国大会に出席するための旅費を使用した結果、約2万円に収まったので、基金化されたメリットとして、平成24年度に使用させて頂くことにした。
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