2013 Fiscal Year Annual Research Report
結晶粒径制御によるナノ結晶シリサイドの作製とナノコンタクト界面の形成に関する検討
Project/Area Number |
23560353
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
野矢 厚 北見工業大学, 工学部, 教授 (60133807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武山 眞弓 北見工業大学, 工学部, 准教授 (80236512)
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Keywords | シリサイド / NiSi / NiSi2 / 低温形成 |
Research Abstract |
前年度において、Ni/Si界面に濃度勾配を持ったNi拡散層を作り付けることによって、高温形成相(750°)であるNiSi2相の低温(400°)での形成を新たに見つけることができた。これについて、さらに詳細な検討を行った。電子顕微鏡観察により、Ni拡散層のNi側で均一なNiSiが、拡散層のSi側にSi(100)にエピ成長するNiSi2相に特有な{111}ファセットを有する逆ピラミッド型の離散的な形成相が見られた。このことから、Ni拡散層のNi-rich組成側では、2元合金相図における、共晶合金組成(41%)近傍のアモルファス合金相からNiSi相が、Si-rich組成側では、同様に(59%)近傍のアモルファス合金相からNiSi2相の凝縮が起こっているものと考えられた。このように、Si-richなNi-Si合金組成の形成がNiSi2相の低温形成に必要な過程であると思われるので、薄いSiO2層を残したSi基板上にNiを350°で堆積させる実験を計画した。SiO2層の存在は、NiのSi基板への拡散を制限するように働くので、Si表面にSi-richな合金相を作ることが期待される。実験の結果、350°においてSi基板にNiを堆積中に、Si(100)にエピ成長するNiSi2相に特有な{111}ファセットを有する逆ピラミッド型の離散的な形成相が見られた。このことからも、NiSi2相の低音形成はSi-richなNi-Si合金を上手に形成することにより、350°~400°という、十分低温においても形成可能であることが知られた。
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