2013 Fiscal Year Annual Research Report
量子ドットアレイ導波路を用いた広帯域光デバイス開発に関する研究
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23560412
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
下村 和彦 上智大学, 理工学部, 教授 (90222041)
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Keywords | 量子ドット / 広帯域光通信 / 光デバイス / 有機金属気相成長 / アレイ導波路 |
Research Abstract |
通信トラフィック量の増加に対応すべく大容量光通信システムの通信波長帯域は従来のS,C.Lバンドを超えてさらに拡大することが予想される。本研究はこの広帯域光通信システムに適用可能な数100nm波長帯域で動作する光デバイスを量子ドットアレイ導波路を用いて実現すること、また量子ドット構造の基本的物性値を測定し、光デバイス設計のための知見を得ることを目的とした研究である。 量子ドットアレイ導波路は有機金属気相成長法による選択成長を用いたS-K量子ドットのバンド端制御、ダブルキャップ法による量子ドット高さ制御を用いて作製した。広帯域LEDにおいて広帯域動作をするためには、アレイ導波路ごとにまた多層構造において層ごとに発光波長を大きく変化させる構造を作製した。 平成24年度の研究において、中心波長を長波長側にずらした設計を行うことによって、発光半値幅500nm超、さらにフラットトップのスペクトル形状を得ることに成功した。発光波長帯域をより広帯域化するために層ごとの発光波長差を広げる方針で設計を行った。平成24年度の層構造は3層構造で、1層目と3層目の発光波長差を310nmで設計したが、平成25年度ではこの発光波長差を400nmとなるように層の設計を行った。その結果、平成24年度のデバイスでは発光半値幅506nmが得られたが、平成25年度では629nmと120nm程度の発光波長帯域の増加が得られた。 またこの量子ドットアレイ導波路を波長スイッチに応用するために、量子ドットアレイ導波路内の電流注入に伴う屈折率変化量、吸収変化量をファブリ・ペロ―エタロン法による測定を行った。量子ドットアレイ導波路の屈折率変化は量子井戸構造と比較して、より低電流で大きな屈折率変化を得られることを測定によって示した。
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Research Products
(21 results)