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2011 Fiscal Year Research-status Report

1kWデジタル直接駆動大電力スピーカシステムの高精度/効率化と電気機械系への適用

Research Project

Project/Area Number 23560416
Research InstitutionHosei University

Principal Investigator

安田 彰  法政大学, 理工学部, 教授 (30339501)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsデジタル直接駆動スピーカ / ΔΣ変調器 / 大電力
Research Abstract

本年度は,デジタル直接駆動スピーカシステム(DDDSP)の大電力化の実現に関する基礎検討を行った. 大電力化を実現するためには,出力ドライバ回路,大電力出力段からなる大電力出力回路(電気系)および大電力サブスピーカ,スピーカキャビティ(機械系)が必要となる.まず,これらの特性評価を行うために100W出力のプロトタイプ試作を行った.個別Tr.を用いて電気系を,大電力に対応したコイルダイナミックスピーカを複数用いて機械系を試作した.このシステムの評価から, DDDSPにおいても従来同様に,電源電圧を増加させることにより大電力化が可能であることが示された.しかし,電源電圧の増加による方法では,出力トランジスタのオン抵抗変調による歪みの増加が認められ,これら特性を改善するためには,トランジスタのサイズの増大,耐圧の増加が必要となることが示された.一方,サブスピーカ数を増加させる方法では,電源電圧を増加させる必要が無く,歪みの上昇も抑えられる結果となった. 大電力スピーカシステムには,小信号で再生した場合にも十分なSNRを得るために小音量システムよりも高いSNRを実現する必要がある.一方,DDDSPでは量子化雑音,サブスピーカのマッチング精度が雑音源要素であり,小信号時における雑音源の影響の低減が重要な課題となる.この問題を解決する方法として,(1)量子化雑音の低減法を検討した.先の基礎検討から,サブスピーカ増大法が大電力化の際には有効であることが判明したこともあり,サブスピーカ数を増加させ,DDDSPとしての量子化階調を増大させ量子化雑音を低減する方法を検証した.この結果,量子化雑音を従来方法に比較し24dB低減出来ることを実証した.また,DDDSPに適した2次ミスマッチシェーパにより,ばらつきの影響を低減させた.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初計画していた,「大電力デジタル直接駆動スピーカシステム用出力回路およびサブスピーカの基本特性正の測定,評価,モデル化」により,サブスピーカ数の増大および電源電圧増加により,DDDSPにおいても大電力システムを構築できることを実証することが出来た.また,「大電力化した場合の問題点とその解決方法の検討」から,その際には,歪み率の上昇が問題となることが分かった.これは,提案するサブスピーカ数増大法によりこの影響を緩和出来ることも確認された.また,「100dBを超えるSNRを実現するためのシステム構成検討」を行い「量子化雑音の低減」に関しては,サブスピーカ数増大法により,大幅(24dB)に量子化雑音を低減できることを示すことができた.さらに「サブスピーカのミスマッチ誤差の影響の低減方法検討」では,サブスピーカを8個以上に対応させた2次ノイズシェーピング・ダイナミック・エレメント・マッチングを提案・試作しその効果を確認した.

Strategy for Future Research Activity

平成23年度の検討および測定,評価結果から,大電力DDDSPの性能劣化の原因,メカニズムを理論面および実験の両面から詳細な検討を行う.次に、問題点を改善する方法を検討し、改善方法を再びFPGA,大電力出力回路を用いてハードウェア化し、さらに問題点、改善方法の検証を行う.電気系では,ミスマッチシェーパーのアルゴリズムの効果の確認,出力段の電気的特性を改善するドライバ回路,駆動信号の生成手法を提案し,その効果を確認する.機械系では,大電力を出力可能なサブスピーカの機械的構造,電気-機械変位変換機構の検討を行う.想定した方法の効果が不十分な場合は,23年度のモデルと実験結果との差異を数値化し,電気系機械系のさらに詳細なモデルを構築する.さらに電気系,機械系の理想ハードウェアモデルを作成し,再検討を行う.23年度の検討結果の詳細な検討および特性改善方法の提案(1)SNRの向上および小信号出力時の雑音レベルの低減(2)サブスピーカ数とSNR,雑音との関連の明確化および最適条件の導出

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成24年度は,23年度の研究結果を踏まえ,大出力電力を実現するハードウェアの試作を行う.このため,ハードを実現するためのFPGAおよびドライバ回路用半導体,プリント基板を購入し評価基板の作成を行う予定である.特に出力ドライバ回路の大電力化をい実現するためパワー半導体を購入する予定である.また,これまでの研究成果の発表および関連技術の最新動向の調査のため,国内外の学会等へ積極的に参加する計画である.

  • Research Products

    (4 results)

All 2012

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] デジタル直接駆動スピーカの大電力化に関する一考察2012

    • Author(s)
      デジタル直接駆動スピーカの大電力化に関する一考察
    • Organizer
      電気学会,電子回路研究会
    • Place of Presentation
      横須賀市産業交流プラザ
    • Year and Date
      2012年3月31日
  • [Presentation] デジタル直接駆動型スピーカ用自励式ドライバ回路の提案2012

    • Author(s)
      矢代真之,安田彰,吉野理貴
    • Organizer
      電子情報通信学会 全国大会
    • Place of Presentation
      岡山大学
    • Year and Date
      2012年3月22日
  • [Presentation] ディジタル直接駆動型スピーカシステムにおけるハードウェア規模削減に関する研究2012

    • Author(s)
      中嶋文彬,安田彰,吉野理貴
    • Organizer
      電子情報通信学会 全国大会
    • Place of Presentation
      岡山大学
    • Year and Date
      2012年3月22日
  • [Presentation] 圧電スピーカ制御回路の一構成法2012

    • Author(s)
      作田健二,森保祐吾,横田和幸,矢代真之,小沼和彦,安田彰,吉野理貴
    • Organizer
      電子情報通信学会 全国大会
    • Place of Presentation
      岡山大学
    • Year and Date
      2012年3月21日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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