2012 Fiscal Year Research-status Report
1kWデジタル直接駆動大電力スピーカシステムの高精度/効率化と電気機械系への適用
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23560416
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
安田 彰 法政大学, 理工学部, 教授 (30339501)
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Keywords | デジタル直接駆動 / スピーカ / 大電力 / 高効率 / 高精度 |
Research Abstract |
本研究は,大規模施設等やアクティブ消音装置で用いられる大電力スピーカシステムの精密駆動装置の電力効率の大幅な改善,消費電力の削減を目的としている.このためデジタル信号直接駆動型技術を応用し,その特性を大幅に改善する方法を研究する. 本年度は,昨年度の評価測定結果から,大電力デジタル直接駆動スピーカシステム(DDDSP)の性能劣化の原因,メカニズムを理論面および実験の両面から詳細な検討を行なった.ドライバ回路におけるトランジスタのオン抵抗の変調が大電力した場合の特性劣化の原因であることが分かり,この影響を含め特性を改善する方法として提案するサブスピーカ数増大法が有効であることが確認された.これを実現するため,サブスピーカを16および32個にした2次ノイズシェーピング・ダイナミック・エレメント・マッチング(NSDEM)を提案・試作しその効果を確認した.また,従来手法によるサブスピーカ増大法では,このNSDEMの回路規模が指数関数的に増大してしまう問題があったため,カスケード構成法を提案し,回路規模の30%削減を実現した.この回路規模削減による性能の劣化が0.1dBとなることを確認している.機械系では,小型スピーカを16素子実装したアクチュエータ部を試作し,その特性から提案手法の有効性を確認した.さらに,この方法ではDDDSPで生じる量子化雑音をサブスピーカ数分の1に低減することが可能となり,SNRの改善にも役立つことをシミュレーションで確認している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の検討および測定,評価結果から,出力トランジスタの出力抵抗の変調が大電力DDDSPの性能劣化の原因であることが明確化された.この解決方法として,サブスピーカを増大させる方法が有効であることが分かったが,これを実装するためにはサブスピーカ数を増大させたNSDEMが必要になる.このNSDEMの回路規模はスピーカ数Nに対しN logNで増大するため,回路規模の爆発的増大が問題となる.これを解決する方法としてカスケード接続したNSDEMを新規に提案し,回路規模を従来手法に対して30%削減出来ることを示した.これを用いた場合におけるSNRは,当初予定していた100dBレベルをシミュレーションで確認している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度の検討をベースに,100~1000W級の大電力化に対応したプロトタイプを試作し,24年度までの研究で得られた成果をさらに発展させる.出力電力の増加に伴い,DDDSPを構成する各ブロックへの要求は厳しくなり,さらなる高SNR化が求められる.試作結果に問題が生じた場合は,デジタルタイミングフィードバック手法の検討も視野にいれる. ① サブスピーカを増加させた場合の指向特性の検討および改善方法の提案 ② ドライバ回路および出力段の非理想特性によるSNRおよび歪特性劣化を低減する手法の検討
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は,24年度の研究結果を踏まえ,100~1000級の大出力電力を実現するハードウェアの試作を行う.このため,ハードを実現するためのFPGAおよびドライバ回路用半導体,プリント基板を購入し評価基板の作成を行う予定である.特に出力ドライバ回路の大電力化を実現するためパワー半導体を購入する予定である.また,これまでの研究成果の発表および関連技術の最新動向の調査のため,国内外の学会等へ積極的に参加する計画である.
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Research Products
(4 results)