2013 Fiscal Year Annual Research Report
複数のビート光を利用したテラヘルツ帯連続波の電力合成技術の開発
Project/Area Number |
23560420
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
中條 渉 名城大学, 理工学部, 教授 (40292289)
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Keywords | マイクロ波 / ミリ波 / テラヘルツ |
Research Abstract |
2013年度は,2組のビート光を用いて生成した2組のマイクロ波帯連続波を空間合成したときの電力合成量と周波数精度を実験により評価した。 まず互いにコヒーレントな2組のビート光を用いて生成した6GHz帯連続波をダイポールアンテナを用いて同相または逆相で空間合成した。得られた2組の6GHz帯連続波の相対位相を光ファイバ長の調整または半導体レーザの波長を調整して同相または逆相で空間合成し,マイクロ波帯連続波を独立に位相制御する技術を実現した。また同相合成することで受信電力が6dB増加し,逆相合成することで受信電力がキャンセルされることを確認し,空間合成により高出力化が可能であることを実証した。さらにコヒーレントな2組のビート光を用いて生成した20GHz帯連続波の位相を半導体レーザの波長を調整して同相または逆相合成し,ショットキーバリアダイオードで受信して合成電力を評価した。同相合成することでショットキーバリアダイオードの受信電力が約4dB増加することを20GHz帯連続波で確認した。さらに半導体レーザの波長を連続的に変化させたときに得られるショットキーバリアダイオードの受信電力の干渉パターンを計算値と比較することで,周波数測定が困難なショットキーバリアダイオード受信でも,20GHz帯連続波の周波数を高精度で推定することができた。得られた成果をIEICE Electron. Expressに投稿し採録された。 一方,互いに独立なインコヒーレントな2組のビート光を用いて生成した6GHz帯連続波を同様にダイポールアンテナを用いて空間合成し,受信電力が3dB増加することも確認した。また互いにインコヒーレントな2組の6GHz帯連続波の周波数を光技術だけを用いて一致させるため,半導体レーザの波長を光スペクトラムアナライザを用いて調整し,互いにインコヒーレントなマイクロ波の周波数を100MHz以内の精度で一致させることができた。
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