2013 Fiscal Year Annual Research Report
次世代高速無線システムのための小型高性能アンテナ技術に関する研究
Project/Area Number |
23560432
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 学 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (20301939)
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Keywords | アンテナ / MIMO技術 / UWB技術 |
Research Abstract |
本研究の目的は,MIMO技術およびUWB技術を利用した高速無線伝送方式に適用可能な小型アンテナ技術を開発・提供することで,次世代高速無線システムの実用化・飛躍的発展に資するところにある.研究実績の概要を以下に示す. (1)MIMO用小型アンテナシステムのための小型アンテナ素子として,超広帯域化への対応が可能な葉状ボウタイ型の放射素子からなる広帯域ダイポールアンテナおよびスロットアンテナを開発した.放射素子の形状・配置法等について,数値シミュレーションと測定の両面から最適化を行った.これらの放射素子を励振するための伝送線路として,平面型伝送線路であるマイクロストリップ線路を採用し,上述のアンテナ素子と本伝送線路を同一基板上に集積化した場合について,アンテナ素子と線路の最適な結合法を開発した. (2)MIMO用小型アンテナシステムを模擬した基本モデルとして,上記(1)の広帯域アンテナ素子を同一基板上に2素子配置したアンテナ系を構築した.葉状ボウタイ型の広帯域ダイポールアンテナと,葉状ボウタイ型の広帯域スロットアンテナを組み合わせることでアンテナ素子間の相互干渉を抑えつつアンテナ素子間隔の最小化が可能であることを明らかにした. (3)上記(2)のMIMO用小型アンテナシステムについて,UWB用周波数である7.25~10.25GHzにおいて放射パターンの形状,反射・伝送特性が可能な限り一様となるように,アンテナ素子形状及びアンテナ素子の配置法の最適化を行うことで,MIMO技術とUWB技術が併用される場合にも適用可能な小型アンテナシステムを開発した.更に,最適化後の超広帯域小型アンテナ素子を複数(4素子)用いたアンテナ系について,上述と同様の手順を踏むことで,UWB用周波数における最適化を行い,MIMO-UWB併用時に適用可能な,小型アンテナシステムの超広帯域化技術を確立した.
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