2012 Fiscal Year Research-status Report
高密度フラッシュメモリシステムに適した信号処理・符号化方式の開発
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23560439
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
KURKOSKI Brian 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (80444123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田山 正 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20275374)
鎌部 浩 岐阜大学, 工学部, 教授 (80169614)
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Keywords | フラッシュメモリ / 誤り訂正符号 / WOM符号 / 信号処理 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
本年度においては研究計画に従い、フラッシュメモリの長寿命化のための符号化方式の開発を行った。本年の主たる研究実績は、(1)格子を基礎としたフローティング符号(WOM符号)の最適符号構造の解明 、(2)効率的な通信路量子化手法の開発、2点である。 (1)格子符号の構成方法に基いて,双曲線WOM-符号を提案した。解析的な手法によって、等符号化率の仮定の下では、双曲線WOM-符号はほぼ理論的限界に近づくことを示した。これらの結果はハワイで開催されたISITA2012で発表した。書き替えコストを削減する線形符号を利用したコセット符号化方式を提案し、その理論的・実験的性能解析を行った。その結果、符号のコセットリーダ重み分布と期待書き換えコストとの関係を明らかにした。SSDの書き込み性能を下げ,やメモリーの寿命を短かくする,Write amplificationと呼ばれる,フラッシュメモリ特有の問題がある.我々は,WOM符号を利用して,あるシステムのwrite amplificationを解析した.我々は,WOM符号がwrite amplificationの問題を軽減することを示した。その結果は、IEEE GlobecomとNVMWで発表された。 (2) LDPC符号における反復復号器をハードウェア化に適した,低複雑度で高速な,3ビットLDPC復号器を提案した(ISIT2012, ハワイ)。また、Sum-product復号法と組合せることで,復号動作を高速化する方法を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績欄で述べたように当初の予定に対して、おおむね順調に研究成果が得られつつあるものと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画に従って研究を推進する。誤り訂正能力を有するWOM符号に関する研究を進める。特に双曲線WOM符号が通信路容量に近い性能を発揮することを理論的に明らかにするとともに、有限長構成法を示す。また、フラッシュメモリ符号化に適したLDPC復号アルゴリズムの開発を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に開催予定であった「フラッシュメモリ符号化に関するワークショップ」が平成25年度に延期となったため未使用額が生じた。そのため、平成25年度に海外から招待講演者の謝金、旅費を援助する。さらに、研究結果に関して国外発表が予想される平成25年に、ハンガリーに開催するIEEE ICC 2013(Kurkoski)、 IEEE ISIT 2013 (鎌部、和田山)などの旅費を研究費より支出する。
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