2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23560451
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
櫻井 優 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70432284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 富朗 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20324478)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | Super Resolution / TV Regularization / Learning based-method |
Research Abstract |
Total Variation (TV) 正則化手法と,事例学習法の2つを組み合わせた超解像復元法を開発した。画像をTV正則化手法によってエッジを含む骨格成分とテクスチャ成分に分離し、骨格成分成分はTV正則化拡大によってエッジを急峻にした超解像復元を行い、テクスチャ成分は事例学習法拡大によって細かい画像を鮮鋭化した超解像復元を行う.このようにすることによって,2つの方式に適した超解像手法の組み合わせに成功した. この結果,画質性能の大幅な向上を果たすことができた.それと同時に,最大の課題である計算時間の短縮に関して,TV正則化法においては,畳み込み演算とChambolle法の採用によって,また学習法においては,パッチサイズの拡大とデータベースの冗長度削減によって,大きな時間短縮を可能とした.我々の提案方式によって,TV正則化法においては286倍,事例学習法においては36倍の改善を果たすことができ,これによって本方式の動画像への実用化の可能性が見えてきた. この方式を,並列画像処理プロセッサであるCELLブロードバンドエンジンに搭載して,プログラミングの最適化を行った.目標としては,テレビジョン信号の1フレーム時間 16.7msecにまで演算時間を落とすことであったが、DMA転送の最適化,ダブルバッファの採用,メモリアクセスの方式改善などの種々の工夫を用いて,結果的に,図2に示すように,TV正則化手法については5.1msecという値を実現した.この値は高速パソコンの1.8secに対して,354倍の高速化を実現している.これは,ほぼCELLプロセッサの能力の理論値に近いものである.これによって,TV 正則化手法本超解像方式が、十分に,ハイビジョン動画に適用できることが実証された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Total Variation (TV) 正則化手法と,事例学習法の2つを組み合わせた超解像復元法の有効性について実証した。さらに、その性能向上と演算時間の大幅な削減に成功した。 特にTV正則化手法においては、4方向Chambolle手法を提案してその高速性の有効性を示し、一方学習法においては、データーベースの削減方法を提案し、演算時間の低減を行った。 これらの結果を、ハイビジョン動画に適用して、その有効性を確認した。 一方ではそのアルゴリズムを、マルチコアのCELLプロセッサに実装し、TV正則化手法については5.1msecという値を実現した.これは、テレビジョン信号のフレーム時間16.7msecより充分低い値で、テレビ動画像への適用性への可能性を示した。 しかしながら、学習法の部分においては、まだ演算時間は大きく、今後の研究課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
TV正則化手法においては、さらなる性能向上と演算時間の短縮を目指す。また学習法では、データベースの拡充、探索方式の改善によってさらなる性能向上と演算時間の短縮を目指す。特に、学習法においては、ノイズの発生をいかにして抑えるかということと、演算時間の短縮が大きな課題である。 実装に関しては、今後はGP-GPUを主体にしてプログラミングを行い、ノートPCやテレビへの実装をめざす。 また、超解像画像の客観評価法を確立し、方式の優位性を数値化することを目標とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
画像データベースの構築のための、画像ソースの購入(200,000円)、画質評価のための高精細ディスプレイ(400,000円)、学会発表旅費(200,000円)を予定している。
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