2011 Fiscal Year Research-status Report
無線秘密鍵共有方式のための可変指向性アンテナの研究
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23560452
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
大平 孝 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30395066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 秀幸 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00293754)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 可変指向性アンテナ / 電波ゆらぎ / 無線秘密鍵共有 / エスパアンテナ |
Research Abstract |
本研究は暗号化通信技術の一つである電波ゆらぎ方式の秘匿性を高め得る可変指向性アンテナの設計・試作を目標としている.当該年度は3つの研究項目を行った.1)電波ゆらぎ方式の秘匿性を高めるための可変指向性アンテナの設計指針の提案,2)設計指針をもとに電波ゆらぎ方式に適したエスパアンテナの構造の探求,3)エスパアンテナ高速測定手法の提案,を行った. 1)本方式の秘匿性を高めうる可変指向性アンテナの設計指針WDC(Weight Domain Correlation)を提案した.電波ゆらぎ方式の盗聴手法に着目,各素波のゆらぎが独立であれば盗聴されにくいことを発見し,それをアンテナの設計指標WDCに反映した.そして,コンピュータシミュレーションによりWDCの有効性を確認した. 2)電波ゆらぎ方式のためのエスパアンテナの設計についてWDCなどを用いて行った.はじめに可変リアクタンス回路の設計を行った.3素子ダイポールエスパアンテナが形成可能な指向性パタンとリアクタンスおよび素子間隔依存性を調査し,その結果リアクタンスの最適可変範囲を見いだした.WDCを用い,3素子ダイポールエスパアンテナの最適な素子間隔について調べた.結果,素子間隔λ/16でWDCは最小となることが判明した.これまで一般的に用いられた素子間隔λ/4と比較しかなり狭い素子間隔であることがわかった. 3)エスパアンテナを高速に測定する手法として,空間分布イミタンス行列法を提案した.そして,提案測定手法について,エスパアンテナ簡易モデルを用いて原理検証を行った. 上記研究によって,初めて電波ゆらぎ方式の秘匿性向上に重要な可変指向性アンテナの性能を明確にすることができた.さらに,電波ゆらぎ方式に適したエスパアンテナの構造を見いだすことができた.現在本成果を論文にまとめて電子情報通信学会論文誌へ投稿する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究計画は2つの研究目標がある.1)電波ゆらぎ方式の秘匿性を高めるための可変指向性アンテナの設計指針の提案,2)設計指針をもとに電波ゆらぎ方式に適したエスパアンテナの設計,である. 1)本方式の秘匿性を高めうる可変指向性アンテナの設計指針WDC(Weight Domain Correlation)を提案した.電波ゆらぎ方式の盗聴手法に着目,各素波のゆらぎが独立であれば盗聴されにくいことを発見し,それをアンテナの設計指標WDCに反映した.そして,コンピュータシミュレーションによりWDCの有効性を確認した.以上の内容より計画をほぼ100%達成した. 2)電波ゆらぎ方式のためのエスパアンテナの設計についてWDCなどを用いて行った.はじめに可変リアクタンス回路の設計を行った.3素子ダイポールエスパアンテナが形成可能な指向性パタンとリアクタンスおよび素子間隔依存性を調査し,その結果リアクタンスの最適可変範囲を見いだした.WDCを用い,3素子ダイポールエスパアンテナの最適な素子間隔について調べた.結果,素子間隔λ/16でWDCは最小となることが判明した.以上の内容より計画をほぼ100%達成した. 上述より,初年度計画を十分達成した.そして当初の予定に加えて,次年度の研究計画にあたるエスパアンテナの高速測定手法,空間分布イミタンス行列法の提案を行った.提案測定手法について,エスパアンテナ簡易モデルを用いて原理検証を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度の設計結果をもとに来年度はUSBメモリスティックサイズエスパアンテナの試作・検証,並びに,USBサイズのプリント基板上にエスパアンテナ,送受信回路,USBインターフェースの実装を行う.試作にはFR-4プリント基板を用いる.1回目の性能検証では測定した試作アンテナの指向性と解析で導出した指向性との誤差を求める.その誤差から試作した構造の校正する.校正が難しい場合には設計・解析からもう一度やりなおす.最終的に設計アンテナとの性能誤差が5%以内となるエスパアンテナの試作を行う.最後にUSBサイズのプリント基板上に試作したエスパアンテナに,送受信回路,USBインターフェースの実装を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
来年度はUSBメモリスティック型エスパアンテナの試作・検証,更なるアンテナ性能の向上を図る.加えて,USBサイズのプリント基板上にエスパアンテナ,送受信回路,USBインターフェースの実装を行う.そのために必要な購入品目を下記に記す. 購入品目1:電磁界解析シミュレータ)USBメモリスティック型エスパアンテナの設計・試作するにあたり,より複雑な構成を高精度に解析するため電磁界解析シミュレータを購入する.(予算額@120万円) 購入品目2:エスパアンテナ試作用電子部品)USBメモリスティック型エスパアンテナに実装する送受信回路,USBインターフェース用の電子部品を購入する.(予算額@30万円)
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Research Products
(3 results)