2013 Fiscal Year Annual Research Report
狭トラックHDDにおけるクロストーク対応信号処理方式
Project/Area Number |
23560457
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
岡本 好弘 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (20224082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲村 泰明 愛媛大学, 理工学研究科, 講師 (50380259)
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Keywords | シングル磁気記録 / グラニュラ媒体 / 媒体雑音 / トラック間干渉(ITI) |
Research Abstract |
ハードディスク装置(HDD)の高密度化のために,トラック間にガードバンド設けない記録方式としてシングル(瓦)記録が有望視されている。しかし,シングル記録では記録したトラックに重ねて次のトラックをトラックピッチの分だけシフトさせながら記録することで記録ヘッド幅に比べて狭いトラックを形成することができる。しかし,記録時には前のトラックの消し残りや次のトラックからの記録滲みが発生する。また,再生時には再生ヘッドの感度が隣接するトラックに及ぶために所望のトラックに記録された情報に隣接トラックの情報が混入して特性劣化を生じる。 今年度は,グラニュラ媒体に対して磁気ヘッドにより記録し,トレーリング及びサイドシールドを有するMRヘッドで再生する記録再生系及びシミュレータの改良,ニューラルネットワーク等による二次元等化およびキャンセラ,LDPC符号化・繰返し復号の改善などの検討に加えて,改良したシミュレータを用いて特性劣化の原因となる雑音となる磁性粒子を抽出して可視化し,それぞれの誤り率特性への寄与を明らかにした。また,復号誤りを起こしやすい記録パターンについても検討した。さらに,これらの影響を低減するための復号方式について検討したところ,隣接トラックからの干渉を磁化反転変動と合わせて推定することで改善効果はあるものの,隣接トラックからの干渉による磁化反転変動の推定妨害が大きく,期待通りの改善量は得られなかった。
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