2011 Fiscal Year Research-status Report
単純かつ安価で広範囲において使用可能なチップレスRFIDの開発
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23560461
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
G Chakraborty 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (50250840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 雅文 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 講師 (70363728)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 金属片アンテナ / チップレスRFID / 対数周期アンテナ / ソフトコンピューティングアルゴリズム |
Research Abstract |
2011年度において,我々は実験環境の設定を行った.具体的には,Vector Network Analyzer (VNA)のような機材や広範囲の周波数領域における信号の送受信のためのアンテナなどを購入した.実験においては,面積の異なる金属片アンテナを複数用意した.2つの異なるノイズ環境下において多くの実験を行い,データを収集した.これらのデータを解析し,精度向上のため,提案手法のアルゴリズムを見直した.これらの初期実験において,アンテナの向きに対する頑健さを保持するようなアンテナ設計に関する知見を得た.また,ノイズの発生源とその特性についての知見を得た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々が提案する金属片アンテナを用いたチップレスRFIDを用いた実験を行い,データを収集した.実験は,窓ガラスやイスにおける金属フレーム,その他小さな物体など,さまざまなノイズを含む環境で行われた.金属片からの拡散信号を受信し,オフラインでの解析のために保存した.アンテナの面積を変更することにより,これと共鳴周波数との関係を示すことができる.これにより,実際の実験結果が理論上のものに比べて,どれくらい異なるかを確認することができる.さらに実験が必要ではあるが,いくつかの実験から,今回の結果における分解能を評価した.また,入力と拡散信号に関して,金属片のずれの影響を評価した.これにより,角度に対して頑健さを高めるために,円形の金属片を利用するとの着想を得た.
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Strategy for Future Research Activity |
我々の研究において次の段階では,理想的な環境下での実験を行う.すべての意図しない拡散信号を排除するため,無響環境を構築する必要がある.この理想的な環境下で行われる実験の結果から,ノイズの影響をよく知ることができる.これにより,より効果的なアルゴリズムを提案することができ,よりよい結果を得ることができるものと考えられる.また,我々は,共鳴周波数が向きに影響を受けないような安定した形状を調査するため,違った形の金属片での実験を行う.加えて,この分野の研究に特化した国際会議での発表を予定している.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2012年度における研究費の主な使用用途は,無響環境の構築である.いくつかの材料はすでに購入済みであるが,安定した環境を構築するために,さらに材料の購入が必要である.この一部に本研究費を充てる.現在,我々は,2011年度に得られた結果をまとめており,これを国内,および国外の学会において発表する予定である.よって,本研究費の一部は,この登録費や参加費に充てる.
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