2013 Fiscal Year Annual Research Report
地上ディジタルテレビ放送波を用いたヒト検知システムの実用化に関する研究
Project/Area Number |
23560464
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
西 正博 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (30316137)
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Keywords | ヒト検知 / 地デジ / 検知確率 / 高性能化 / 高齢者見守り |
Research Abstract |
平成25年度には,タブレット端末上にヒト検知システムを実装し,防犯目的のみならず,高齢者見守りの観点からの検知性能の検証を行った.我々の提案しているテレビ放送波を用いたヒト検知システムでは,市販されているフルセグチューナおよびワンセグチューナを利用できるが,タブレット端末にはワンセグチューナをUSB接続してヒト検知システムを実現した.本システムでは,防犯機能を充実するため,電源コントローラを新たに開発し,室内で動くヒトを検知した場合に,AC100V電源を制御して,アラームとしてライトを点灯させる機能を付加した.また,高齢者見守りへの本ヒト検知システムの応用を検討するため,老人介護施設でのヒアリングを行った.介護施設では,介護者が深夜に見回りを定期的に行っているが,高齢者が無理に移動するなどして転倒することが最も危険であり,予期せぬ行動を検知する需要が高いことが分かった.そこで本研究では,室内の動きのみならず,室外の廊下でのヒトの移動を検知する性能評価を行い,廊下といった室内とは異なる空間においても,ヒトを検知できることを示した.また,隣接県からのオーバーリーチ伝搬により,そのテレビ放送波への混信が懸念されており,ヒト検知システムへの影響も考えられる.本研究では,地デジオーバーリーチ伝搬の検討も行い,その送信源を特定できる手法を確立した.実用化検討においては,地元の企業にも関心を持っていただき,共同研究を始めることができた.共同研究では,介護施設での介護者の負担軽減を目的として,ベットから起き上がり移動した動きに対して,ヒト検知システムの検知性能を定量評価することを計画している.また,本システムは介護施設のみならず,地域の高齢者住宅にも適用でき,元気に暮らしているか否かを簡易に検知することの実用化検討も今後の研究展開として計画している.
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Research Products
(4 results)