2013 Fiscal Year Annual Research Report
高効率セキュアモバイルアドホックネットワークに関する研究
Project/Area Number |
23560465
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
笹瀬 巌 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00187139)
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Keywords | アドホックネットワーク / センサネットワーク / QoS / IP電話 / 経路選択 / 再配置方式 |
Research Abstract |
本研究では, セキュアなモバイルアドホックネットワーク(MANET)における, 迷惑電話発信アカウント判別方式と, 省電力, 高信頼性および高スループットを満たす経路選択とノード再配置方法について検討を行い, 以下の成果を挙げた. 1. IP電話における迷惑電話発信アカウント判別方式として, 正規のユーザが友人に電話をかける際の特徴(特定の友人に頻繁に発信を行う,友人毎に発信する時間帯および曜日が異なる)と音声スパム発信が友人に電話をかける際の特徴(連絡帳もしくは通話履歴に存在するユーザに対して一様に発信を行う)の差異を用いて,各ユーザから発信される呼が正規であるか音声スパムであるかを判別する方式を提案した.実際の正規の通話データセットと人工的に生成した音声スパムの通話データを用いて,本方式の有効性を示した. 2. 火災検知データの優先度を考慮して経路選択を行う無線センサ森林火災監視システムにおいて,火災検知直後および焼失寸前のみに高優先度を指定することで,高優先度データの損失率を低減し,さらに高優先度のデータのみを,焼失の可能性の低いノードに伝送することにより,高優先度データがシンクへの到達時間を低減する方式を提案した.計算機シミュレーションを用いた特性評価により,提案方式は,焼失するノードの送受信回数を従来と同程度に保ちつつ,高優先度データの低損失率および高優先度データのシンクまでの到達時間の低減できることを示した. 3. 無線アドホックセンサネットワークにおいて,固定ノードの故障に伴うセンシングエリアを回復するために,モバイルノードの移動に要するエネルギーと時間を低減できるモバイル再配置方法を提案し,従来方法より特性の改善ができることを示した.
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Research Products
(6 results)