2013 Fiscal Year Annual Research Report
超広帯域サービスを経済的に提供可能な光アクセスネットワーク構成法に関する研究
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23560475
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
上田 裕巳 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 教授 (80367200)
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Keywords | 光アクセスネットワーク / PON / ディジタル変調 / QAM / クリップ / サブキャリア |
Research Abstract |
研究代表者は,より高速で経済的な光アクセスネットワークの実現を目指して,ディジタル変調を利用したSDM-PON (Subcarrier Digital Modulation Passive Optical Network)を提案し,実現性を検討した. 平成23年度では,バイアス送信方式に基づきONU16台を収容する20 km同一の16-QAM SDM-PONの実現性を示した.この準備のために,電気領域で32台のONUに対する実現性を明らかにした. 平成24年度では,光送信電力の低減化のためにクリップ送信方式を提案した.ビット誤り率10の-12乗で評価し,クリップ送信方式はバイアス送信方式よりも約 8 dBだけ低減できることを示した.また,QAMについて評価し,16-QAMがよい特性が得られることを示し,以降これを用いることとした.更に,受信側でクリップ信号をもとに戻すために,BPFを通した信号と,その信号にπ位相の奇数倍に相当する遅延を付加して反転した信号を加えて,再度BPFを通す方法を用いて,10 km同一伝送距離,及び10 kmから20 km の異なる伝送距離のONU 8台を収容するSDM-PONの実現性を示した. 平成25年度では, ONU 8台,16台,24台に対し以前よりも厳しい20 km同一の伝送距離,及びONU 8台,16台に対し2 kmから21 kmで異なる伝送距離のSDM-PONの実現性を示した.更に,クリップ送信方式における受信処理のシンプル化を目的に,BPFのみを用いた方法を提案した.BPFを評価し,通過帯域0.3GHz-0.4GHz, 4次のBesselが最もよい特性であることを示した.このBPFを用いて,ONU 8, 16台に対し20 km同一伝送距離,及びONU 8台に対し2 kmから21 kmの異なる伝送距離のSDM-PONの実現性を示した.
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