2011 Fiscal Year Research-status Report
生産スケジューリング業務プロセスモデリングによるシステム化規範構築に関する研究
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23560489
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
藤村 茂 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00367179)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 生産スケジューリング / 業務プロセスモデリング / システム化規範 / システム構築方法論 / 意思決定 / 生産管理 / オーダ |
Research Abstract |
本研究課題では,生産スケジューリングの業務プロセスのモデリングを行い,システム化規範を構築することを目的としている.具体的には業務プロセスのモデリング手法を明確にし,そのモデリング手法に適合するシステム化モジュールの機能およびインタフェース仕様を定め,これらのモデリング手法およびシステム化モジュール上でのシステム化規範を提案することである. 本年度は,システム開発規範を構築するために,まず,オーダライフサイクルマネジメント(Order Life-cycle Management: OLM)の仕組みを利用して,視点の異なるスケジューリングロジックを組み合わせるフレームワークを提案し,そのフレームワークの有効性を検証した.生産スケジューリング業務は,製造業の目的および製造過程,さらには製造対象としている製品,利用機械,原料,製造体制など,様々な要因によって異なっている.そこで,いくつかの実際の製造業の生産スケジューリング業務に対してモデリングを行い,汎用化したモデリング方法を提案することができるかを検証した.個々の製造業の違いに対応できる拡張性,およびダイナミックな変化に対応する対応性を兼ね備えたモデリング手法とするための問題点を明らかにし,来年度の研究目標を明確にした. また,本研究を推進するためには,実際の業務に関連しているスケジューリングシステム・ベンダー,およびユーザとの議論が必要である.そこで,2012年4月より,電気学会C部門システム技術委員会において「生産スケジューリング業務のシステム化規範に関する協同研究委員会」を設置し,2年間の活動を開始した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は以下の3つの目標に対して検討を行った.1)業務プロセスモデリング手法の調査:BPMN(Business Process Modeling Notation)などの業務プロセスモデリング手法について,生産スケジューリング問題への適用性について検討を行った.このような汎用のモデリング手法と,研究代表者が提案しているオーダライフサイクルマネジメントのオーダ推移モデルとを統合したモデリング手法の適用方法を提案した.そして,この適用方法の問題点を整理し,次年度の課題とした.2)企業ヒアリングの実施:2つの企業に対して業務プロセスモデリングを行うためのヒアリングを実施した.具体的には,受注生産品を扱う組立加工業種の中小企業の工場と,製紙工場を対象とし,生産スケジューリングの手順をヒアリングし,その内容を整理した. 3)汎用業務プロセスモデル(第0版)の構築:企業ヒアリングの内容に従って個々の業務プロセスモデルを生成した.個別モデリングで生成されたモデルに基づいて,汎用的な業務プロセスモデル(第0版)を構築した.このモデルはOLMの仕組みを利用して視点の異なるスケジューリングロジックを組み合わせるフレームワークを提案し,そのフレームワークの上でのモデルを検討した.本フレームワークおよびモデルの問題点を整理し,次年度以降の課題とした. 以上のとおり,当初予定していた内容を実施し成果を得た.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,以下の内容を実施することを予定している.1)企業ヒアリングの継続:今年度実施したヒアリング対象業種と異なる業種について継続してヒアリングを実施する. 2)汎用業務プロセスモデル(第0版)の検証・評価:本年度構築した汎用業務プロセスモデル(第0版)について,ヒアリングを実施した企業に報告を行い,他部門での適用が可能かどうか検証・評価作業を行う.さらに,1)で実施するヒアリングに対しても,同様に検証・評価を行う.3)業務プロセスモデル(第1版)の構築とシステム化モジュールの設計・実装:1),2)の検討のもとで,業務プロセスモデル(第1版)をまとめる.また,この業務プロセスモデルに従って,システム化を行う際に必要となるシステム化モジュールの機能・インタフェース仕様を明確にする.そして,基本的な機能を有するプロトタイプを設計・実装する.プロトタイプの実装のためには,研究代表者が既に先行研究で開発している生産スケジューリングシステムScheMeやOLMのためのソフトウェア資産を利用する.また,市販の生産計画用のツールも利用し広く適用性を評価する.これらのシステム化モジュールは基本的な要素のみの設計・実装になるが,システム化モジュールによる実現性を明確にする意味で,実装することは非常に重要である.これらのシステム化モジュールの設計・実装の後でヒアリングを実施した企業で再度評価を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・旅費等:1企業のヒアリングを実施することを予定している.また,本年度ヒアリングした企業および次年度予定している企業の合計3社について,本研究の評価およびフォローアップのために数回出張を予定している.その他,研究調査および研究成果の発表査のために,国際会議への参加の出張を1回予定している.・謝金等:企業で行うヒアリング情報の記録のため,およびシステム化モジュールのソフトウェア開発のため研究協力者の人件費を予定している.
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Research Products
(3 results)