2013 Fiscal Year Annual Research Report
In-vivo計測のためのボクセルベース音響放射圧加振映像法の創出
Project/Area Number |
23560499
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
三輪 空司 群馬大学, 理工学研究科, 准教授 (30313414)
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Keywords | 超音波計測 / ドップラ計測 / 組織弾性 / イメージング |
Research Abstract |
生体組織の硬さを生体外部から非侵襲的に定量評価できれば、癌や肝硬変など組織弾性が変化する疾病のステージ評価や予後の改善に重要な役割を果たす。しかしずり弾性波は生体組織中を反射、屈折を繰り返しながら複雑に伝播していくので空間分解能や推定精度の低下させる要因となる。 本研究の目的はではずり弾性波源を含めた計測システムの高精度化、伝播速度推定法、病変境界抽出による精度向上法を新規に開発し、これらを組み合わせたずり弾性波速度分布推定法を提案し、その有効性を実験で明らかにしていくことである。 昨年度、開発した加振ドップラ計測システムにおいて、新たにWignerフィルタを応用したずり弾性波速度推定アルゴリズムを導入し、寒天ファントム実験において推定速度の誤差が向上することを確認できた。本年度は生体において考慮の必要な粘性媒質への適用可能性をシミュレーションによって検討した。有限差分法による任意の粘弾性媒質におけるずり弾性波の伝搬の様子を計算し、その伝搬の様子を生体内の超音波散乱体のドップラ音源として与えるハイブリッド計算法を開発し、より実際の状況に近いモデル化を可能とした。また、粘弾性イメージングにおいて波数ベクトルフィルタリングの概念を導入し、IN-VIVO実験により本手法による異方性の評価や、分散性の評価への可能性を示すことができた。 また、本研究により得られた派生的な研究成果として、通常超音波イメージ画像は限られた空間分解能の画像であるが、加振ドップラ計測におけるドップラ周波数イメージを用い超解像化可能なことを示唆した。
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