2013 Fiscal Year Annual Research Report
脳外科手術支援用3次元非剛体画像位置合わせ法の開発
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23560506
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
金 亨燮 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80295005)
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Keywords | コンピュータ画像診断支援 / サイバーナイフ / 画像位置あわせ / 相互情報量 |
Research Abstract |
平成25年度には、平成23、24年度の成果を基に、最終的なシミュレーションソフトウェアの作成を行い、臨床実験を実施した。特に、平成25年度には画像位置合わせの精度向上を図るための新しい画像解析法として、頭部の特徴的な解剖学的情報をもつ領域を利用した位置合わせを行った.処理手順としてはまず,鼻先,両眼球,頭頂部,ならびに2か所の血管分岐点を求めた.次に,鼻先と血管分岐点の座標値を用い,初期位置合わせを行い,最終位置合わせとして鼻先を除く5点を中心座標とした5つのVOIを設置し,VOI内の相互情報量が最大となる変換パラメータを求め,画像全体を変換する処理を,各VOIを対象として順次5回行った.その結果,相互情報量による位置合わせの精度に比較では従来の3次元情報を用いた場合の結果に比べ,平均0.4611866(従来の相互情報量の平均は0.4069624)となり改善が図られた.また,処理時間の面でも提案法は114. 43[s](従来法では3174.08[s])となり,短縮が可能であった. 提案法の臨床実験を行うためのコンピュータ画像診断シミュレータを作成した。具体的には、同一被験者の頭部CT・MR画像を入力データとして与え、平成23~25年度に開発した位置あわせ法を実装し、最終的な画像位置合わせ結果をモニタ画像に表示し、その精度を確認するための4分割画像表示法、3次元空間のAxial, Coronal, Sagittal面の表示が可能なシステムを構築した。考案したシステムを医師に提示したところ、処理スピード・位置あわせ精度の両面から高評価を得ることができた。しかし、3次元表示法の工夫や、さらなる処理時間の短縮などの要望事項も提示され、これらは今後の課題である。また、さらなるシステムの有用性を確認するため、他の施設や機関の臨床実験も必要であり、より多くの症例を用いた画像位置合わせの精度評価の実験も行う必要がある。
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Research Products
(5 results)