2013 Fiscal Year Annual Research Report
時空間的ユニーク情報に基づく高速・ロバストな画像計測法に関する研究
Project/Area Number |
23560512
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
橋本 学 中京大学, 工学部, 教授 (70510832)
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Keywords | template matching / object recognition / temporal stability / co-occurrence / 3D recognition / pose estimation / image database |
Research Abstract |
本年度は,前年度までに検討した画素削減型テンプレートマッチング手法の基本的な性能(処理時間および認識成功率)を,関連他手法との比較において検証するとともに,時空間共起情報を用いた画像マッチングアルゴリズム,前景物体の背景物体からの安定的な自動抽出アルゴリズムに関して理論的な考察を加えた. さらに,昨年度に開発した本研究の3次元物体認識への適用手法については,物体モデルを構成する多数の計測点ではなく,選択されたごくわずかな点群のみを利用して3次元物体の位置と姿勢を効率よく推定する手法として構築した.またこのアルゴリズムを,ばら積み物体のロボットピッキングを目的とする実証システムとして構築し,実用的な性能であることを確認した.この際,照明条件を変化させて大量の実験用画像を自動取得するための,専用のデータ取得装置を開発し,これを用いて評価用画像データベースを構築した.画像の品質に関しては企業研究者の協力を得て,実際の工場の生産ラインで使用されている画像セットを模擬できていることを確認した.提案アルゴリズムについてこの画像セットを利用して評価し,従来よりも高速性,安定性の両面において優位であることを実証した. 以上のように,研究期間全体を通して画素削減型の画像パターン照合技術を新開発し,基本的な性能である超高速化に加えて,照明変動への耐性強化,類似物との識別性能強化,遮蔽物体への頑健化を中心とする重要な機能を持たせることに成功した.さらに,同技術を3次元物体認識に適用する方法を検討し,ベクトルペアマッチング手法としてアルゴリズム化し,さらには実物体を用いて生産システム分野において有用な性能を持つことを実証した. これらの成果は,適宜国内研究会,国際会議,投稿論文で公表し,さらに本年度はそのまとめとして,関連の技術紹介パンフレットを制作して関係部門等に配布し,成果を広く公表した.
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