2013 Fiscal Year Annual Research Report
感応膜を修飾した水晶振動子によるCO2センサの開発
Project/Area Number |
23560514
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
村岡 茂信 大阪工業大学, 工学部, 教授 (40097994)
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Keywords | CO2センサ / QCM / 感応膜 |
Research Abstract |
本研究で開発した水晶振動子式CO2センサは、水晶振動子電極表面に付着した物質の質量に比例して水晶振動子の周波数が変化することを利用したもの(QCM)で、ngオーダーの質量変化を検出することが可能で、比較的安価に作製でき、使用も簡便である。 CO2を吸着する感応膜としてアクリロニトリルスチレン(AS)を水晶振動子電極上に修飾してCO2検出部を作製した。このセンサの特性を調べたところ、①大気の主な成分のうちCO2と水蒸気に感度を有し、O2とArには感度をもたない。②湿ったCO2ガスに対する測定結果に湿度補正を施して求めた感度は、乾燥CO2ガスに対する感度と同じ値となり、湿度補正を行えば湿ったCO2ガスの濃度も測定できる。③CO2と湿度に対する感度はAS膜厚の増加と共に大きくなる。が明らかになった。以上のことから、ASを修飾したQCMによりCO2センサを実現できることが明らかになり、CO2濃度感度が20Hz/%程度、分解能が0.1%程度のCO2センサが開発できた。また、感応膜としてスチレンポリマー(SP)を水晶振動子電極上に修飾したQCMも作製し,このセンサのCO2、O2、Ar、He、湿度に対する感度を調べた。このセンサもCO2と湿度に感度を有することが明らかになった。この結果、ASを修飾したセンサとSPを修飾したセンサを組み合わせることにより、湿度補正が可能なCO2濃度センサを実現できることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)