2013 Fiscal Year Annual Research Report
双方向波長多重信号による長距離光ファイバの位相安定化技術の研究
Project/Area Number |
23560519
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
雨宮 正樹 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 研究室長 (20392582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴山 智也 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 主任研究員 (30359111)
渡部 謙一 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 主任研究員 (50358389)
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Keywords | 計測工学 / 情報通信工学 / クロック伝送 / タイミング信号 / 同期技術 / 光ファイバ |
Research Abstract |
光ファイバの位相安定化を目標に、平成25年度計画に基づき検討を実施した。ファイバ長固定化システム(=プラットフォーム)の作成にあたり、位相検出精度は周波数が高いほど良くなることと、低位相雑音のサファイア発振器の利用を考慮し、10 GHzのマイクロ波の周波数を用いた。高密度波長多重により光ファイバ伝送路を往復した信号と送信信号の周波数混合により位相変動を検出し制御するシステムを試作した。ここで往復の光波長は、光通信系との親和性を考慮し、国際標準となっている1550.918 nm、1551.721 nmを用いた。本プラットフォームの性能の評価結果は、10GHzの信号については、短尺ファイバにおいて、平均時間1 sで2.0E-15 であり、長期(平均時間1E5 s)における周波数安定度は6.0E-20 と良好であった。このファイバ長固定化システムに多種用途の信号を波長多重により伝送させ安定に伝送することができるかが、最大の評価項目となる。ここでは各種信号の一例として、1GHzの正弦波を波長1550.116 nmでプラットフォームに多重して伝送させて評価した。その結果、短期(平均時間1 s)で3.4E-15 が得られ、また長期(平均時間1E5 s)においても周波数安定度は2.7E-19 となった。この結果から、10GHzの信号により位相制御されたファイバ長固定化システムにより、複数の信号を位相制御しなくても伝送できる可能性が示された。
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Research Products
(1 results)