2013 Fiscal Year Research-status Report
被災状況把握と捜索のための小型飛行船群による隊列飛行制御に関する研究
Project/Area Number |
23560536
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
森 泰親 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (00210138)
|
Keywords | 飛行船 / 誘導制御 / 3次元軌道追従 |
Research Abstract |
飛行船を誘導制御するには、飛行船の動的モデルの構築、飛行船の3次元絶対位置と姿勢の計測、および3次元軌道追従制御方式の確立が必須である。 動的モデルの構築に関しては、平成24年度に新たに購入した飛行船を対象に、平成25年度は表面摩擦係数などのパラメータを、実機実験を通して求めた。直線運動の加減速に関しては、7割程度の一致を見ることができた。これにより、ひとまず動的モデルが完成したと判断した。 飛行船の3次元絶対位置と姿勢の計測に関しては、平成24年度の条件「15メートル以内」を平成25年度は「25メートル程度」にするため、画像処理ソフトSURFによる検討を行った。これは、縦横が80cm×100cmの絵をテンプレートマッチングすることで、テンプレート画像の大きさと歪み情報を知り、それに基づいて、3次元の方向と角度を計算することで飛行船の位置と姿勢を取得する方法である。距離計測は満足のいく結果であったが、マッチングの際の僅かな誤差が角度計測の誤差に直結することが分かった。 3次元軌道追従制御方式に関しては、ファジイ制御を検討した。動的モデルを用いて制御系を構成し、制御性能を調べた。試行錯誤的に制御パラメータを調整することで、シミュレーション上では満足のできる結果を得ることができた。 プロポ(無線送信機)とPCを繋ぐために、プロポのトレーナー機能を使うこととした。また、パルス発生にはPICマイコンを使った。PCの命令をPICとトレーナーコードを介してプロポから送信する。これに基づいて飛行船のプロペラが所望の動きをするはずであったが、動作が不安定であった。原因を追究しなくてはならない。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動的モデルの構築に関しては、十分満足した訳ではないが、空中を飛翔する飛行船の動的モデルにおいて、精度向上の限界を感じたために一旦打ち切ることとした。 飛行船の3次元絶対位置と姿勢の計測に関しては、平成24年度は、直径20cm程度のカラーボール2個を取り付けて、このボールの大きさと位置関係を計測した。また平成25年度は、縦横が約80cm×100cmの絵を使って、テンプレートマッチングを行った。どちらも十分な精度を得ることができなかった。 ファジイ制御を用いた制御系は、シミュレーション上では動的モデルに対して満足のできる結果を得ることができた。プロポ(無線送信機)とPCを繋ぐことを試みたが、動作が不安定であった。
|
Strategy for Future Research Activity |
飛行船の3次元絶対位置と姿勢の計測に関しては、平成24年度、平成25年度ともに、カメラを用いて画像処理する手法であった。二つの手法を検討したものの計測誤差の影響で十分な精度を得るには至らなかった。そこで、平成26年度は、3次元位置はレーザー距離計で、姿勢はカラーボール2個を画像処理して取得することにする。
|
Research Products
(19 results)