2013 Fiscal Year Annual Research Report
地域環境因子と風況に基づいた耐候性鋼橋梁の腐食予測と余耐力評価システムの構築
Project/Area Number |
23560564
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
岩崎 英治 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10223380)
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Keywords | 鋼構造 / 耐候性鋼材 / 腐食予測 / 余耐力 |
Research Abstract |
橋梁建設予定地点の飛来塩分,風向風速と橋梁の構造諸元から,橋梁建設後の局部的な部位の飛来塩分と腐食量を推定し,残存余耐力評価を行うシステムを構築するために,対象橋梁の近くでの地域・地形環境としての飛来塩分の観測,対象橋梁の局部環境での飛来塩分の観測と,曝露試験片による腐食量の観測,および実橋梁の残存板厚の計測を行い,数値シミュレーションによる飛来塩分と腐食量の推定の妥当性の検証を行った. 耐候性鋼橋の局部的な飛来塩分環境の予測手法の構築のために,以下のような検討を行った. ①地域・地形腐食環境と局部腐食環境の観測:腐食の傾向が部位ごとに異なるような特徴的な腐食状況にある建設後19年経過した橋梁を選定し,この橋梁に風向風速計を設置した.また,飛来塩分を観測するためのドライガーゼ式塩分捕集器具を複数の部位に設置した.これらの風速データと飛来塩分は研究期間を通して収集した.②局部腐食環境と腐食量の把握のための曝露試験片の設置:前述の塩分捕集器具を設置した同一部位に,曝露試験片を設置した.曝露試験片の設置1年後,2年後に回収して,腐食減耗量を算出して,腐食環境と腐食量の関係を把握した.③推定腐食量の検証のための実橋の残存板厚の計測:建設後19年経過した対象橋梁の残存板厚を計測した.腐食の激しい部位は,残存板厚の計測値にばらつきが生じるために,残存板厚の効率的な計測方法を検討した.④塩分飛来の数値シミュレーション手法の検討:橋梁桁付近の塩分の含んだ風の流れの数値シミュレーション手法の検討を行い,①で観測した1年間の平均飛来塩分との比較を行った.護岸付近の計測値と計算値に若干のばらつきが見られることから,飛来塩分の計測を継続し,シミュレーション手法の検討を行った.
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