2013 Fiscal Year Annual Research Report
高精度3次元画像変位計測を用いた橋梁の変形モニタリング
Project/Area Number |
23560578
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
新津 靖 東京電機大学, 情報環境学部, 教授 (70143659)
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Keywords | 橋梁 / 変位計測 / モニタリング / 画像処理 |
Research Abstract |
本研究は,橋梁に代表される実大構造物の変形モニタリングの可能性を追求することにあり,具体的には,そのための機器,計測手法および解析コードの開発を行い,さらに実大の橋梁の計測およびモニタリングを実施する.得られた測定結果は基礎データとしてデータベース化し橋梁の強度計算や劣化診断のために提供することを目的とする.橋梁に代表される剛構造建造物の風や地震などによる変形をモニタリングするために以下の4項目の開発と実験研究を行った.なお,長期のモニタリングについてはまだ実現しておらず,橋梁の橋桁変位をモニタリングするための小型コンピュータシステムを現在開発している.平成26年6月の完成を目指しており,完成後は橋梁の研究者と協力して計測実験を進めていく. (1) パターン認識による高精度・高分解能変位計測法の開発:デジタル相関法を用いたサブピクセル画像追跡コードを作成し,高い分解能で画像追跡が可能なことを確認した. (2) 鉄橋の高精度2次元変位計測:高速高精度デジタルカメラを購入した.(1)のソフトウエアを用いて高速度カメラで撮影したビデオ映像を解析することで,画像変位計測の可能性を確認した. (3) 高速度カメラ画像のリアルタイム2次元解析:(2)のリアルタイム画像変位計測システムを使って,利根川に架かる栄橋,鉄道橋と100m級の小さな橋の振動変位を計測した.マーカー等を設置せずに橋桁の変位を高精度に計測できることができた.その結果から,通過するペイロードによる橋の特徴的な変形挙動を捉えることに成功した.特に中央に一か所の橋脚がある100m級橋の変位計測では,トラックが橋に乗ると同時に橋全体が変形し振動していることが観測された. (4) 橋梁の長期間変形モニタリング:これまでは日中の計測を行った.長期変形モニタリングは,開発中の小型コンピュータの計測システムを用いて,今後,橋梁の専門家の大学教員を協力して実施する予定である.
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Research Products
(8 results)