2012 Fiscal Year Research-status Report
高感度ダイナミックホログラム・レーザー超音波法を用いた欠陥検出に関する研究
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23560584
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Research Institution | Institute for Laser Technology |
Principal Investigator |
島田 義則 公益財団法人レーザー技術総合研究所, レーザー計測研究チーム, 主任研究員 (80250091)
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Keywords | レーザー / コンクリート / マルチチャンネル |
Research Abstract |
コンクリートのような表面状態が均一でない試験体からの反射光はスペックル状になっている。これに伴う位相分布の乱れはフォトリフラクティブ型干渉計を用いることにより解決できる。しかし、依然として空間的な強度分布は存在し、シグナル/ノイズ比(S/N比)が空間的に違う。そこで、多チャンネル光検出器を用いて信号光を空間的に分割し、感度の低いチャンネルを除去するなどの処理を行い、S/N比の向上を図った。 炭酸ガスレーザー(ALLTECH ALLMARK 870)を衝撃波励起用レーザーとして2台用いた。エネルギーは合計約7J、パルス幅は100nsのメインパルスに2μsのテイルを有す。ビームサイズは12mm×16mmの矩形である。このパルスを300×300×250mmで正面中央を上部から下部まで達する模擬ひび割れ(幅1.2mm、深さ25mm、 50mm、 75mm)を有するコンクリート表面に照射して表面に振動を励起させ、その信号を検出した。検出用レーザーはCW0.7WのNd:YVOレーザー(波長532nm)を用いた。レーザー干渉計装置には、フォトリフラクティブ結晶(BSO)、光検出器には多チャンネル光検出器(浜松ホトニクスH8500C)を用いた。16チャンネルのマルチ検出器を用いた。この結果、シングル検出と比べてマルチ検出では2~3倍のシグナル/ノイズ比の向上があった。 次に多チャンネル光検出器を用いてコンクリート表面を2次元で計測しコンクリート表面の弾性波伝搬の可視化する基礎実験を行った。コンクリート表面の代わりにピエゾアクチュエーターを設置し、そこに検出用レーザーを面状に照射した。その像をダイナミックホログラムと多チャンネル検出器に像転送してピエゾアクチュエーターの振動を検出する方法を用いた。ピエゾアクチュエーターの面半分を紙で覆い、他の半分の振動を計測することが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
16チャンネル光検出器(浜松ホトニクスH8500C)等を用いて、2次元の振動計測が可能であることを示したため。
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Strategy for Future Research Activity |
多チャンネル光検出器を用いて更なるコンクリート表面の2次元振動計測を行う。コンクリート表面の乱反射によるダイナミックホログラムに戻ってくる光量は減少するが検出料レーザーパワーや集光方法を工夫して検出できるように開発を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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