2013 Fiscal Year Annual Research Report
繊維材混合流動化処理土の埋戻し地盤への適用に関する研究
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23560586
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
木幡 行宏 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90215301)
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Keywords | 流動化処理土 / 三軸圧縮試験 / 微小ひずみ / 変形係数 / 原位置作製供試体 |
Research Abstract |
本研究では,都市域における埋戻し地盤の耐震補強として,繊維材混合流動化処理土を用いた場合に,どの程度の補強効果が期待できるものかを実際のモデル地盤において検討するという着想のもと,大学構内のピットにおいてモデル地盤を作製し,埋戻し地盤の耐震補強工法として考えられる繊維材混合流動化処理土の原地盤への適用方法について検討することを目的としている。 本研究では,繊維材をそれぞれ,0,10,20 kg/m3で添加した繊維材混合流動化処理土を大学構内に作製したピットに埋戻し,そこからサンプリングされた供試体と現場作製試料と同じバッチで室内養生された供試体に対し,圧密非排水三軸圧縮試験を98kPaの等方応力条件下で行い,単調載荷,載荷中に応力持続載荷を行った場合の三軸圧縮試験を行い,繊維材混合流動化処理土の室内・原位置作製供試体による力学特性の比較,検討を行った。その結果,以下の知見が得られた。 1)本研究の範囲内では,繊維材混合流動化処理土のq~εa関係において室内養生供試体に比べ現場養生供試体のほうが最大軸差応力qmaxが,概ね大きくなる傾向にある。2)室内養生供試体と現場養生供試体のEtan/E0~q/qmaxがほぼ同様な関係を示したと考えられることから,現場の流動化処理土においても,繊維材を添加すると,その補強効果により,q~εa関係の非線形性が弱まると考えられる。3)現場養生供試体においても,q~εa関係においてピーク前であれば,ひずみレベルが大きい範囲でも,クリープを与えた直後の載荷時の剛性は大きくなり,繊維材を添加すると,その補強効果により,大きな剛性を示す範囲が増大すると考えられる。4)現場養生供試体の実験結果にバラツキが見られるものの,総体的に見ると,繊維材混合流動化処理土を埋戻し材として現場に適用した場合には耐震性に富んだ粘り強い地盤が造成されると考えられる。
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