2013 Fiscal Year Annual Research Report
ステレオPIV/LIFによるラングミュア循環流の組織構造とガス輸送機構の解明
Project/Area Number |
23560609
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
禰津 家久 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (30109029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山上 路生 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80362458)
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Keywords | ラングミュア循環流 / 風波 / 界面ダイナミクス / ガス輸送 |
Research Abstract |
既往研究では界面ガス交換・輸送現象と風波に起因するラングミュア循環流は,独立に各分野で研究されてきたが,実水域環境場の炭酸ガスの輸送特性や分布予測を正確に評価することは学術面だけでなく社会的にも大きな関心があり,研究代表者の禰津がこれまでの知見と実績をもとに,京都大学・水理環境ダイナミクス研究室の特進研究課題として準備してきた.風波界面流れは気液界面が時間的に変形しながら流れと相互作用する複雑なマルチフェイズ現象であるから,室内実験や数値計算が容易ではなく,特にラングミュア循環流のような3次元性が大きい流れとガス輸送の関係性に関する解明はほとんど進展していないのが現状である.そこで本研究は計画期間内に,高精度な流体計測技術を駆使して主として次の内容に着目して鋭意研究した. 1)マルチカメラによる高精度ステレオPIVを開発して,時空間的に変化する自由水面境界も含めた全水深領域における流速成分の3次元構造を計測し,風波界面で発生する組織渦,ストークスドリフト,縦渦構造を定量評価することでラングミュア循環流の非定常な発生特性を解明する. 2)DO計測を実施して界面極近傍を含めた溶存ガスの時間変化を詳細に調べた.実験データをもとにラングミュア循環流による水面や底面領域での集積および発散の影響を解明した.特に,ラングミュアセルの形成パターンによるガス濃度分布の偏在過程や界面ガス交換速度への寄与特性を明らかにした. これらの成果を、国際水理学会IAHRの査読付国際ジャーナル(Advances in Oceanography and Limnology)他に投稿し、掲載された。
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Research Products
(1 results)