2013 Fiscal Year Annual Research Report
交通安全に着目した自転車空間の構成方法に関する研究
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23560619
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
濱岡 秀勝 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70262269)
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Keywords | 自転車 / 車道走行 / 意識分析 |
Research Abstract |
近年、自転車は環境に優しいモードとして再認識され、その環境創出のため様々な視点で研究されている。しかしながら、交通安全の視点からみた自転車空間のあり方に関する研究は十分ではない。交通安全に着目した研究も、そのほとんどが歩道内での自転車と歩行者の錯綜を対象にしており、この状況では自転車空間のあり方を十分に議論できない。 こうした現状を踏まえ、本研究は、自転車事故に関する危険性分析をもとに、現在、多くの自転車にみられる歩道走行の危険性、および車道走行の安全性を定量的に評価する。また、その結果をもとに自転車利用者へ車道走行を誘導する方策として、車道走行する自転車の台数が、どれだけ自転車の車道走行を促すインセンティブとなるか明らかにする。 これまでの2年間で、自転車の車道走行の安全性を定量的に評価する方法論の構築(1年目)、走行実験に基づいた自動車が自転車を追い越す環境下における利用者の危険意識の定量化(2年目)を行ってきた。最終年度では、車道走行する自転車の台数が、どれだけ自転車の車道走行を促すか分析を行った。 具体的には、自転車の車道走行による更なる自転車の車道走行促進効果を明らかにするため、あらかじめ、自転車台数・歩行者数・自動車数・道路幅員など、道路環境を構成する種々のデータを変化させたビデオを作成し、その映像をもとに被験者が車道走行・歩道走行を行うか意識調査を実施した。このデータ分析の結果、路肩幅員や、歩行者数が自転車の車道走行へ大きく影響していることが明らかとなった。また、車道走行自転車台数は、自転車の車道走行を促進する可能性があることも明らかとなった。車道走行自転車台数が0台から2台になることで、自転車の車道走行が大きく促進されることを明らかにできた。
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Research Products
(2 results)