• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

実時間交通シミュレーションのオンラインキャリブレーション

Research Project

Project/Area Number 23560630
Research InstitutionChiba Institute of Technology

Principal Investigator

赤羽 弘和  千葉工業大学, 工学部, 教授 (60184090)

Keywords交通シミュレーション / 交通管制システム / 交通状況短期予測 / オンライン自動キャリブレーション / 車両感知器データ / Kittler法 / Kalmanフィルタ / 交通管理
Research Abstract

(1) 感知交通量のバイアス補正手法の開発: 昨年度に、都市高速道路のJCTの接続路(渡り線)に設置された車両感知器も対象としたバイアス補正係数の最小二乗推定アルゴリズムを、カルマンフィルタ適用して定式化した。今年度はこのアルゴリズムを、首都高速道路東京線の840断面に適用した。併せて、交通量のビデオ観測を感知器設置断面4箇所において各2回実施し、補正精度確認用の基準交通量をビデオ読み取りにより整備した。その結果、有効な観測値が得られた4断面中3断面では、妥当な補正精度が得られた。残る1断面に関しては補正係数の推定設定から見直す必要があると判断された。
(2) 渋滞側二層型交通量-密度関係のオンライン校正: 本研究が対象とする交通シミュレーションモデルRISEは、非渋滞側と渋滞側をそれぞれ直線で近似した交通量‐密度(以下、Q-K)関係を用いることにより、複雑な渋滞波の延伸計算を簡略化したアルゴリズムを採用している。
RISEでは、複数の感知器設置断面を合わせて1道路区間(リンク)と見なしている。各リンクにおいてQ-K関係を設定する代表断面は、これまで経験的に選択されてきた。本研究では、代表断面を1)渋滞時の感知交通量のバイアス誤差率、2)Kittler+法による臨界速度、3)リンク中心との距離により選択する方法を開発した。さらに、Kittler+法を各道路区間の代表断面における渋滞時の交通量の頻度分布に適用し、高流率渋滞と低流率渋滞とに区分する閾値を設定し得ることを確認した。
上記の方法で首都高速東京線において411の代表断面を選択し、非渋滞流、高流率渋滞流、低流率渋滞流の領域毎に、最小二乗法によりQ-K関係の近似直線を設定した。その際に、それぞれの領域における分布が不連続であることを考慮し、従来の近似直線が領域境界で交差する制約を解除し、概ね適切に設定できることを確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

感知交通量のバイアス補正に関しては、車両感知器の作動不良等により長期間に連続して有効な感知データが得られない断面を確実に検出し、補正係数値の推定計算から除外する方策を採用する必要性が確認された。現状で、検出断面を除外した上で、推定計算を実行し、精度検証を進めている。
当初予定では、平成24年度に1)ETCと感知交通量データに基づく時間帯等別OD表の設定、2)JCT等分流比率と整合した経路選択パラメータの設定、3)入路流入交通量の予測パラメータの設定に関する研究も実施予定であったが、当該予測シミュレーションの開発グループ内における並行研究で代替できること、および各パラメータのキャリブレーションの効果を、交通シミュレーションにより個別に評価できることから、不実施とした。

Strategy for Future Research Activity

平成23年度及び24年度に開発した臨界速度、感知交通量のバイアス補正係数、ボトルネック容量、JCT渋滞時合流比率、渋滞側二層型交通量-密度関係のオンラインキャリブレーションをオンラインプログラムとしてオンライン実装する。さらに、各パラメータのキャリブレーションによる交通シミュレーションの再現精度向上効果を個別に、および総合的に評価する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

当初計画通り、消耗品費として15万円、資料整理および分析補助の謝金として30万円、ソフトウェア作成委託費として50万円を支出する計画である。また、昨年度からの繰越金で、研究代表者と研究協力者計2名の海外学会発表(アイルランドで6月に開催予定のITS Europe(ERTICO)の年次総会での発表が決定済み)のための旅費、および参加費を支出する予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013 2012

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] A METHOD OF AUTOMATICALLY SETTING CRITICAL SPEEDS OF URBAN EXPRESSWAYS: ALGORITHM AND ITS APPLICATION2013

    • Author(s)
      白石智良,赤羽弘和,小根山裕之,田中伸治
    • Organizer
      ITS Europe
    • Place of Presentation
      ダブリン(アイルランド)
    • Year and Date
      20130604-20130607
  • [Presentation] 都市高速道路における臨界速度の自動設定法の開発とボトルネック容量分析への適用2012

    • Author(s)
      白石智良,赤羽弘和,小根山裕之,田中伸治
    • Organizer
      交通工学研究会
    • Place of Presentation
      東洋大学(東京都)
    • Year and Date
      20120918-20120919
  • [Presentation] 都市高速道路の感知交通量のバイアス補正手法の開発2012

    • Author(s)
      白石智良,赤羽弘和,森田綽之,堀口良太
    • Organizer
      交通工学研究会
    • Place of Presentation
      東洋大学(東京都)
    • Year and Date
      20120918-20120919

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi