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2011 Fiscal Year Research-status Report

地理空間データを活用した高精度衛星測位の精度向上手法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23560632
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

佐田 達典  日本大学, 理工学部, 教授 (40459855)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
KeywordsGNSS / GPS / GLONASS / マルチパス / 伝搬遅延 / 点群データ
Research Abstract

測位衛星は現行のGPS、GLONASSに加えQZSS、Galileoなどの衛星配備が予定され、衛星数が過多になりつつある。高精度衛星測位ではマルチパスや伝搬遅延に起因する誤差の大きい衛星電波を受信した場合に精度劣化が予想される。そこで、観測点と周辺地物の3次元位置・形状データ及び各衛星の位置との関係から、各衛星毎のマルチパスの有無と伝搬遅延誤差を推定し、観測点での各衛星電波の誤差を予測する手法を理論的・実証的に検討する。そして、誤差の大きい衛星電波を除外するとともに、衛星の幾何的な組合せの良否も考慮して測位に最適な組合せの衛星電波を選択する手法を構築する。本年度は下記の内容を実施した。1 マルチパス、衛星電波伝搬誤差推定に関する既存技術の調査 GPS測位におけるマルチパスの推定については、鏡面反射による単純なモデルによるものが多い。また、測位計算により得られる精度評価は、単独測位、DGPSの利用を想定しており、RTK等の高精度測位ではあまり行われていない。電離層での伝搬誤差については、L1、L2の異なる周波数帯のデータを用いることで、遅延の要因となる電子数の推定が可能である。2 予備実験の実施 衛星電波伝搬誤差の推定とマルチパスの発生源を特定するため、周辺に遮蔽物が存在する観測点と、遮蔽物のない観測点で同時にGPSとGLONASSの2周波データを取得した。また、遮蔽物の形状を表現するため、周辺に遮蔽物がある観測点を中心として、地上型レーザスキャナによる3次元点群データの取得を行った。まず、遮蔽物のない観測点でデータの解析を行った結果、伝搬誤差推定に関しては2周波で得られる距離変化の差は衛星高度が高くなるほどゼロに近くなり、衛星高度が低い場合は衛星の方位角によって差が見られた。これらの点は測位に用いる衛星の組合せを選定する際に考慮すべき事項と考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

予備実験の遮蔽物がある場合の解析が遅れており、受信信号強度や搬送波位相計測値などのデータからマルチパスの有無、衛星電波誤差を推定するところまで至っていない。また、周辺地物の地理空間データを用いたマルチパス、衛星電波誤差推定の理論的な検討が遅れている。

Strategy for Future Research Activity

1 周辺に遮蔽物を含む観測点で取得したデータの解析を行い、観測された衛星の位置と、遮蔽物の3次元点群データからマルチパスの有無、衛星電波誤差について検討する。2 周辺地物の地理空間データを用いたマルチパス、衛星電波誤差推定の理論的な検討:観測点と周辺地物の3次元位置・形状データ及び各測位衛星の位置との関係から、各衛星毎のマルチパスの有無を推定する方法を理論的に検討する。また、観測点の標高(または楕円体高)を与えた場合、衛星電波の誤差を推定できるかを理論的に検討する。3 本実験の実施:複数の建物と道路から構成される街区を対象として道路面・建物面の3次元位置・形状を3次元点群データとして取得しモデル化する。また、街区内に設定した多数の観測点でRTK測位を実施し衛星電波観測データを収集する。これらの実験データに基づき、観測点と周辺地物の3次元位置・形状データとの関係からマルチパスの有無を推定できるかを検討する。また、観測点の標高を与えた場合に衛星電波の誤差を推定できるかを検討する。4 測位に最適な組合せの衛星電波を選択する手法の検討:マルチパスの有る衛星電波、誤差の大きい衛星電波を除去することと、衛星の幾何的な組合せの良否の双方を考慮して、測位精度が最高となる組合せの衛星電波を選択する方法を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

1 本実験実施のための機材(GNSS受信機、3次元レーザースキャナ等)の使用料に使用する。2 研究成果発表のための旅費に使用する。

URL: 

Published: 2013-07-10  

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