2011 Fiscal Year Research-status Report
歩行者交通文化概念に基づいた歩行者空間計画手法に関する研究
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23560634
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
塚口 博司 立命館大学, 理工学部, 教授 (80127258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安 隆浩 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, ポストドクトラルフェロー (20525505)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 歩行者交通文化 / 地域比較分析 / ライフスタイル / ライフステージ |
Research Abstract |
本研究では、地域特性と歩行者特性の関係を具体的に把握することによって歩行者交通文化の概念確立を行うこととしている。歩行者交通文化概念の確立に当たっては、ライフスタイル及びライフステージが重要なキーワードとなると考えられる。研究代表者らはすでに歩行者交通文化に関する調査を一部実施しているが(先行調査)、ライフスタイルおよびライフステージに関しては代替指標を用いた分析に留まっていた。そこで本研究では、この両指標を多様な表現で示した上で、これらの指標と歩行行動に関する意識との関係を詳細に調べるアンケート調アを実施した。調査対象都市は国内の5都市(札幌市、東京都(23区)、大阪市、松山市、浦添市)ならびにオーストラリアのシドニー市である。交付申請書では海外の都市として、台湾と韓国の都市を挙げていたが、漢字圏以外の地域から選ぶ方が良いとの考えから変更した。国内の5都市では200~250部の回答を郵送によって取得し、シドニーでは街頭でのヒアリングによって170部のデータを取得した。次に、上記の意識調査結果と対比させるために、札幌市、浦添市、シドニー市においては、歩行速度ならびに信号遵守率等を現地における実測調査から把握した。なお、当初に予定していた台湾と韓国での調査については、上記の先行調査結果が使用可能であると判断した。このため、本研究で分析対象とする都市は、最終的に国内15都市、台湾4都市、韓国2都市、オーストラリア1都市、合計22都市となった。なお、上記の都市以外の国内10都市、台湾4都市及び韓国2都市では、ライフスタイル及びライフステージに関しては、代替指標を用いることとなる。 以上のデータを用いて、ライフスタイル等と歩行者特性との関係を明らかにするために、Kruskal-Wallis検定等のノンパラメトリック検定を用いて分析した。現時点で基本的な分析作業は終了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ライフスタイル及びライフステージに関する表現を改善した上でアンケート調査票を作成し、これを用いて、国内の5都市ならびにシドニー市において調査を実施し、有効なデータを取得することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度において取得したデータを解析し、歩行者交通文化概念を確立する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
調査資料の整理等の補助が必要なため謝金として使用する。研究に必要な交通計画関係の図書やソフトウェアの購入も予定している。また、資料収集や研究打ち合わせの旅費としても使用する。
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Research Products
(3 results)