2012 Fiscal Year Research-status Report
歩行者交通文化概念に基づいた歩行者空間計画手法に関する研究
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23560634
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
塚口 博司 立命館大学, 理工学部, 教授 (80127258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安 隆浩 立命館大学, 理工学部, 助手 (20525505)
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Keywords | 歩行者交通文化 / ライフスタイル / ライフステージ / 地域比較分析 |
Research Abstract |
本年度は、23年度に東京、大阪、札幌、松山、浦添、およびオーストラリアのシドニーにおいて実施したアンケート調査結果を詳細に分析した。アンケート調査の狙いは、歩行者交通文化概念の確立に不可欠と考えるライフスタイルならびにライフステージと歩行意識との関係を明確に示すことである。本調査では、年齢のほかに家族構成等の情報を加えてライフステージを正確に捉えるとともに、ライフスタイルに関しては交通行動の他に居住意向、生活趣向等の多様な要素を考慮した。その結果、ライススタイルならびにライフステージ指標と歩行意識の間に明確な関係があることがわかった。また、日本の5都市とシドニー間には大きな差があることも明らかとなった。このような分析結果に基づいて、歩行者交通計画に活用するための留意点を取りまとめた。 以上の成果を取りまとめて、2013年9月に台北で開催される東アジア交通学会(EASTS)のJournalに投稿済みである。なお、審査結果は2012年度中に連絡される予定であったが、遅延している。 また、研究代表者はEASTSの国際共同研究グループ(Culturally sensitive pedestrian centric philosophy to advancement of urban form in East Asia)を運営しているが、23年度の研究成果に基づいて、ラオス国のビエンチャン市において、"Seminar on Theory and Application of Pedestrian Travel Culture"を開催した。本セミナーはラオス国の公共事業省の協力を得て実施したものであり、ラオス国だけでなく、タイ、オーストラリア、台湾の研究協力者も講演した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本の15都市、台湾の4都市、韓国の2都市、オーストライアの1都市においてほぼ同一内容のアンケート調査を実施し、これに基づく分析の大半を終了した状況にあり、概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
歩行者交通文化に関しては、多様な分析が必要である。24年度までに基本的な分析は概ね終了しているが、いくつかの未分析部分が残っている。25年度においては、これらについて分析し、その後に、本研究全体の取りまとめとして、歩行者交通文化に関する出版物の執筆を予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
詳細分析作業に関する補助、ならびに研究成果の取りまとめおよび成果発表のための旅費に使用する予定である。 なお、研究は当初の計画通り概ね順調に進んでいるが、25年度には研究全体を見渡した段階で、新たな補足分析を要する場合も想定されるから、若干の研究費を繰り越すことにした。
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Research Products
(5 results)