2013 Fiscal Year Annual Research Report
最新信号処理技術に基づく準即時・高精度地震動分布評価法の開発と被害推定への適用
Project/Area Number |
23560661
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大野 晋 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (40361141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
源栄 正人 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (90281708)
柴山 明寛 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (80455451)
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Keywords | 地震動 / 東北地方太平洋沖地震 / 応答スペクトル / 被害推定 |
Research Abstract |
本研究では,地震直後の被害推定の高精度化をめざし,準即時地震動スペクトル分布の高精度補間法を開発し,建物モデルを介してその影響の評価を行うことを目的としている。今年度は最終年度として,前年度までに検討した理論地震動を補助変数とした高精度補間法を用いて,準即時でスペクトル分布を高精度推定する手法について,その適用条件とともにまとめた。その際,前年度理論地震動のばらつきが大きかった東北地方太平洋沖地震について,複数の震源モデルに対して再検討を行った。その結果,強震観測点密度が高い場所では影響は限られるものの,観測点間隔が大きい場所では震源モデルのばらつきの影響が大きいことが確認された。 続いて,この手法による推定スペクトル分布を用いて,1質点系でモデル化した建物群について応答評価を行い,準即時建物被害評価に与える影響の検討を行った。仙台市域を対象として,応答スペクトルに加えて時刻歴波形の面的評価を行い,建物-相互作用系の複数のモデルを対象に時刻歴応答評価を実施し,東北地方太平洋沖地震の被害との比較検討を行うことで,建物のモデル化の影響を検討した。なお,当初は室内被害まで対象とする予定であったが,上記の理論地震動のばらつき評価に予定よりも時間をとられたこと,当初予定にはなかった時刻歴波形評価とそれによる建物応答評価を行ったことから,建物被害までの検討に変更した。 最後に,最終年度として手法と適用性に関するまとめを行った。
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Research Products
(4 results)