2012 Fiscal Year Research-status Report
3次元有限要素法による高強度RC柱・梁接合部の耐震性能評価法の開発
Project/Area Number |
23560662
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
柏崎 隆志 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40251178)
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Keywords | 建築構造・材料 / 防災 / 耐震 / コンクリート構造 |
Research Abstract |
近年、特に都市部を中心として40~50階建の超高層集合住宅が建設されているが、その多くは高強度コンクリートが使用された鉄筋コンクリート(RC)構造である。また、最近のRC構造設計の分野では、従来の許容応力度設計法から性能評価型設計法への移行が望まれている。これは、許容応力度設計法では不明確であった設計対象建物の耐震性能を明確にし、性能評価を的確に行うことを目標としている。 以上、高強度コンクリートの実用化、ならびに性能評価型設計法への移行にあたり、RC部材やRC建物の耐震性能を把握するための有効なアプローチとして、3次元有限要素法(3-D FEM)解析が注目されている。本研究では、高強度RC建物の3-D FEM解析のモデル開発と、さらにFEM解析を活用した性能評価型設計法の開発について検討を行うことを目的とする。 平成24年度は、前年度に開発した高強度コンクリートの構成則モデルの検証のため、RC柱・梁接合部を対象として3次元非線形FEM解析を行い、接合部の地震時挙動に影響を与える各種因子のパラメータ解析を実施した。また、FEM解析から得られる接合部周辺のコンクリートや鉄筋の応力やひずみ状況、ひび割れ等の損傷状況の詳細な考察から応力伝達機構を考察した。さらに、普通強度材料と高強度材料の構成則モデルをパラメータとして、要素試験体や柱・梁接合部試験体、フレーム試験体の解析を実施し、構成則モデルの評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は、前年度に開発した高強度コンクリートの構成則モデルの検証のため、RC柱・梁接合部を対象として3次元非線形FEM解析を行い、接合部の地震時挙動に影響を与える各種因子のパラメータ解析を実施した。また、FEM解析から得られる接合部周辺のコンクリートや鉄筋の応力やひずみ状況、ひび割れ等の損傷状況の詳細な考察から応力伝達機構を考察した。さらに、普通強度材料と高強度材料の構成則モデルをパラメータとして、要素試験体や柱・梁接合部試験体、フレーム試験体の解析を実施し、構成則モデルの評価を行った。 以上より、平成24年度の研究計画をほぼ完了することができ、おおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、当初の研究計画に従い、おおむね順調に進めることができた。今後も当初の研究計画に従い、以下の研究を進める予定である。 平成25年度は、前年度に実施した高強度RC柱・梁接合部のFEM解析結果を活用し、柱・梁接合部の耐震性能評価法の開発を行う。すなわち、高強度RC柱・梁接合部のFEM解析結果を活用し、コンクリートや鉄筋の内部応力、ひずみ等のデータを利用し、ひび割れや損傷状況、鉄筋降伏状況等を視覚化して定量的に把握し、RC構造物の耐震性能評価法の開発を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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