2013 Fiscal Year Annual Research Report
老朽化した既存建築物の柔性型架構増築による構造性能リニューアル技術の開発
Project/Area Number |
23560680
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
伊藤 拓海 東京理科大学, 工学部, 准教授 (50376498)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 賢志 千葉工業大学, 工学部, 准教授 (20397029)
|
Keywords | 平面異種混合構造 / 耐震改修 / 空間拡大 / 接合部 / あと施工アンカー / 載荷実験 / 塑性解析 / 非線形立体応答解析 |
Research Abstract |
既存RC建物に対して鉄骨架構を増築して耐震補強する、いわゆる平面異種混合構造が提案されている。本研究課題では、(1) RC造と鉄骨造の異種構造間の接合法の開発と、(2) 立体応答性状を解明するための解析的検討を行った。 (1)の課題について、異種構造間の接合法としてあと施工アンカーを用いた方法による試験体を製作し、載荷実験を実施した。昨年度までの試験体は、接合フレームが連続梁であったのに対し、本年度は増築鉄骨架構の最上階の接合部を取り上げ、曲げに対して最も厳しい応力状態となる部位を対象とした。実験結果より、耐力と変形能力、さらに崩壊形態や耐荷機構を実測し、分析と検討を行った。また、連結接合部の耐力の計算法を提案し、予測精度の検討を行った。以上より、平面異種混合構造の連結接合部の接合法としての有効性と適用性を確認した。 (2)の課題について、既存3層RC造建築物に対し,2層の鉄骨造骨組を増築した場合を例題として,既に提案している地震応答評価手法の適用性を検討した。具体的には,(a)上下層とも1層分の階高を有する骨組を増築する場合,(b)下層は2層分・上層は1層分の階高を有する骨組を増築する場合,ならびに(c)下層は1層分・上層は2層分の階高を有する骨組を増築する場合である。検討の結果,(a)の場合では既存建築物の最上層に変形が集中して評価精度が悪くなるものの,それ以外では概ね良好な推定結果が得られた。
|