2013 Fiscal Year Annual Research Report
セメントの代替材を目的とした活性化フライアッシュの開発と実用化
Project/Area Number |
23560690
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
犬飼 利嗣 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (30548326)
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Keywords | フライアッシュ / 混和材 / 置換率 / 微粉砕 / 添加剤 / 混和剤 / 活性度 / 改善手法 |
Research Abstract |
本研究では,フライアッシュの有効利用を拡大する観点から,その活性度を改善し,セメントの代替材とすることを目的として研究を進めてきた。その結果,研究の初年度である平成23年度では,フライアッシュを微粉砕しNaOHとCa(OH)2を適量添加することで,普通ポルトランドセメントと同等の圧縮強さを安定的に得るフライアッシュの活性度の改善手法を示した。 研究の2年目である平成24年度は,これまでの研究結果と既往の文献の考察から,フライアッシュの置換率を拡大する添加剤としてNaOHとCaSO4(2H2O)を取り上げ,フライアッシュの置換率とNaOHの濃度およびCaSO4(2H2O)の添加量がモルタルの圧縮強さに及ぼす影響を詳細に検討した。その結果,CaSO4(2H2O)を添加剤することは,単位セメント量が極端に小さく置換率が極端に大きい条件では,極めて良好な活性度の改善効果を得る手法であることを示した。 研究の最終年度である平成25年度は,混和剤を考慮したフライアッシュの活性度の改善効果について検討した。一連した実験結果から,混和剤を使用した場合でもFAを微粉砕しNaOHを添加すれば,良好な活性度の改善効果が得られること,普通ポルトランドセメントに対する微粉砕したフライアッシュの置換率が50%までの条件では,混和剤を使用するとNaOHに加えCaSO4(2H2O)によっても良好な活性度の改善効果が得られることなどの知見を得た。さらに,JIS R 5201「セメントの物理試験方法」に記されるような標準的な養生水(養生水を交換する場合は,一度に全量を交換してはならない)で供試体を養生する場合には,添加剤としてCa(OH)2を添加するとFAの活性度の改善効果に悪影響を及ぼす可能性があることが明らかとなった。
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Research Products
(10 results)