• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

時刻歴応答解析に適用可能な新たな減衰モデル

Research Project

Project/Area Number 23560691
Research InstitutionTakenaka Corporation, Takenaka Research and Development Institute

Principal Investigator

中村 尚弘  株式会社竹中工務店 技術研究所, その他部局等, 研究員 (50416640)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鈴木 琢也  株式会社竹中工務店 技術研究所, その他部局等, 研究員 (00470310)
Keywords建築構造・材料 / 時刻歴応答 / 減衰モデル / 振動数依存性 / 有限要素法
Research Abstract

建物の地震応答解析などの動的解析において,減衰モデルの適切な選定は重要な課題である。一般に材料の減衰定数(h)は,振動数に対しほぼ一定であることが知られている。しかし現時点で,大規模なFEMモデルの時刻歴解析に対して,この性状を高精度に表せる減衰モデルは無く,課題となっている。本研究者はこれまで振動数依存性の強い関数を時間用領域に変換する方法を検討し,この方法を応用して,高精度かつ実用性の高い減衰モデル(因果的履歴減衰モデル)を提案し,線形および非線形問題への有効性を確認した。
本研究はこのモデルの改良と最適化を図るとともに,これと相補的な新たなモデル(修正Rayleigh減衰モデル)を提案し,振動数依存性が変化する非線形問題に対応可能なモデルの作成を目的とする。
平成23年度は,因果的履歴減衰モデルの改良検討及び最適化検討を行った。平成24年度は、この結果に基づき、以下を実施した。
(1) 修正Rayleigh減衰モデルの検討:FEMの時刻歴応答解析の減衰モデルとしては現在,質量比例型減衰モデルと剛性比例型減衰モデルの結合であるRayleigh減衰モデルが広く用いられている。新たな減衰モデルとして,質量比例型減衰モデルと因果的履歴減衰モデルの結合モデル(修正Rayleigh減衰モデルと称する)について検討した。
(2) 動的相互作用問題における因果的履歴減衰モデルの適用性検討:現実の建物の動特性には,建物部分の減衰に加えて動的相互作用効果による減衰が影響する。この影響の定量的評価の方法の一つとして,地盤-建物連成系の数値解析モデルによるパラメータ解析があげられる。この問題に対して因果的履歴減衰を適用し有効性を検討した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

H23年度は以下の成果を得た。
(1) 因果的履歴減衰モデルの改良検討:因果的履歴減衰モデルの改良の可能性と限界を検討し、モデル自身と他の減衰モデルとの結合による改良法の見通しを得た。
(2) 因果的履歴減衰モデルの最適化検討:パラメータサーベイを行い、解析目的に応じて推奨モデルを整理した。
H24年度は以下の成果を得た。
(1) 修正Rayleigh減衰モデルの検討:パラメータスタディにより、このモデルの有効性を確認した。
(2) 動的相互作用問題における因果的履歴減衰モデルの適用性検討:建物部の減衰に因果的履歴減衰を適用し,線形・非線形問題ともに有効性が高いことを示した。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度は、非線形化に伴い振動数依存性が変化する減衰モデルの検討を行う。
これは、非線形レベルに依存して減衰の振動数依存性が変化する場合に関して,提案するモデルの適用性を検討するものである。例題として非線形の地盤モデルを想定する。地盤各層の物性はG-γ,h-γ関係に依存して変化するものとする。このとき,hの振動数依存性は,振動数とともに低下する性状(散乱減衰)から振動数に対し一定な性状(履歴減衰)に移行することが考えられる。そこでまず,当社保有の地盤中の地震観測記録の分析に基づき,地盤減衰の非線形化に伴う振動数依存性の変化を評価する。次に,その特性を反映する減衰モデルを上記より検討し,その適用性を検討する。さらにこの特性を一般的に表現できる減衰モデルの作成方法を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

H25年度は以下を予定している。
国際会議参加費用:50万円
国内会議参加費用:10万円
プログラム開発および解析検討に伴う人件費・謝金:55万
物品費その他:5万円

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 地盤と建物の動的相互作用を考慮した減衰評価の検討

    • Author(s)
      中村尚弘
    • Organizer
      日本建築学会、「建築物の減衰機構とその性能評価」に関するシンポジウム
    • Place of Presentation
      建築会館

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi