2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23560710
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森 太郎 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70312387)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 秀一 釧路工業高等専門学校, 電子工学科, 准教授 (00280313)
笹岡 久行 旭川工業高等専門学校, 電気情報工学科, 准教授 (30333272)
桑原 浩平 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40374582)
浅水 仁 釧路工業高等専門学校, 電子工学科, 准教授 (40369905)
林 裕樹 釧路工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (60342440)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 温熱環境 / 省エネルギー / 採暖装置 |
Research Abstract |
Iパッシブ換気と床下チャンバー方式のエアコンを併用した高性能住宅の企画と実測:採暖による熱取得を行うとしても最低限の室温の確保は必要である.そこで,高性能の空調機器が必要となるが,エアコンは安価で汎用性の高い機器であるが,寒冷地での普及はあまり進んでいない.本研究では,日本で冬季の外気温が最も低い,北海道道東地域においてパッシブ換気と組み合わせたエアコンの床下チャンバー方式について実測と数値解析によって、その特徴の把握と評価を行った。II吸収日射量の分布を考慮した住宅の温熱環境解析:寒冷地で住生活の省エネルギーを達成するためには単に断熱気密性能を向上だけではなく日射のダイレクトゲインを最大限利用するための手法を検討する必要がある.特に,高断熱高気密住宅では,冬季でも日中は日射によってオーバーヒートが生じ,換気によって温度を下げたりしなければならないような状況が生じるが,夜間になるとその性能に見合った暖房が必要となり,無暖房や採暖装置のみによる暖房が難しくなる.そこで,アイデアとしては日射吸収が行われる場所に熱容量の大きな物体を配置し、オーバーヒートの緩和と他の時間帯の暖房負荷の削減を行う戦略が考えられるが,既存の解析手法ではそのような効果を解析することはできない.本研究では照明解析ソフトであるradianceを利用し,そこから得られる輝度分布を用いて日射の吸収量を推定し内装仕上げ化をパラメータとして日射有効利用率(本研究で定義)の変化を把握した.IIIkinectセンサーを利用した住宅内の人体位置把握システムの開発:採暖装置の発熱位置を確定させるために既存のwebカメラ利用から発展させ,kinectセンサーを利用する方法を検討した.このセンサーを利用することで更に詳細な情報の把握が可能になった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度実施予定の被験者実験を実施することができなかった.H24年度に実施する予定である.
|
Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は以下の研究を実施する.(1)採暖装置が成立するための高性能住宅の条件整備に向けた検討:今年度の研究((1)高性能住宅の温熱環境形成に関する研究,(2)吸収日射の分布を考慮したダイレクトゲインの最大化に関する研究)を継続する・(2)採暖装置を用いた場合の被験者実験:平成23年度に実施予定だった採暖装置を利用した際の被験者実験を実施する.(3)kinectセンサーを利用した人体位置把握システムの改良:平成23年度はkinectセンサーによる人体位置の把握を実験室において行った.平成24年度は実験住宅に設置して実施する.(3)GUIの開発:採暖装置を制御するGUIを開発する.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
23年度の未使用額の発生は実験設備に関する消耗品の購入額が予定よりも少なかったことが原因である.その金額は24年度の実験設備用消耗品の購入に充てる.
|