2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23560733
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
宇高 雄志 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (80294544)
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Keywords | マレーシア |
Research Abstract |
本研究では、マレーシアにおける都市や農村の生活空間と多民族の混住状況の変容を追う。過去20年間に実施した農村、住宅団地、市街地などの複数地点における生活空間調査「過年度調査(1990年代調査)」の同一地点に対して、本研究では再訪調査「本申請調査(2010年代調査)」を実施する。 平成24年度は、一連の調査における第三回調査としてペナン州における高原避暑地、昨年実施のペナン中心市街地における追加調査を実施した。またクアラルンプールにおいて平成25年度以降に実施する現地調査の事前調査を実施できた。あわせて国内外の図書館や資料室において文献による各種政策や経済情勢などの変化の把握を実施した。 平成24年度実施の現地調査では過年度と同様に多民族混住状況の変動をみる目的で、建造物の利用状況、関係者に対する聞き取り調査を実施している。この現地調査によって異なる居住地での多民族混住状況の変容の傾向を過去およそ20年の経過による変化を把握できた。 一方、平成23年度において実施したペナン州の都心市街地、港湾集落、ジョホール州における住宅団地についての3か所の現地調査の研究成果を平成25年4月にかけて3本の査読付き学術論文として投稿できた(現在審査中)。またジョホール州における農村、ペナン州における高原避暑地での現地調査の結果の2本については論文投稿を想定し素稿を作成できた。これらの5本の論文は本研究の報告書の構成要素となる。 今年度で当初予定の研究期間の4年間のうち2年間を経過している。これに対応して本研究の知見の集成方法について検討を始めつつ、今後の現地調査の実施について関係者との連絡をとりはじめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は順調に調査および分析の作業を実施し、また最終的な報告書の構成要素となる各現地調査の結果を3本(審査中)および2本(素稿)の学術論文としてとりまとめることができた。また順調に関連資料なども入手できている。以上、おおむね順調であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度以降は、順次、現地調査と考察を実施したい。この実施対象については現地の行政および研究機関との協議の上で定めたい。また平成23年度以降現在に至るまでの現地調査の結果については研究論文を作成し、国内・国外の関連学会で発表したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は諸事案によりマレーシアにおける現地調査を一度しか実施できず残額が生じている。今年度は現地調査を2度以上の実施を予定しており、これへの旅費の支出を予定している。また必要に応じてマレーシアの学識経験者を招いて研究に関する意見交換をおこないたい。
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