2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23560733
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
宇高 雄志 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (80294544)
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Keywords | マレーシア / 多民族混住 |
Research Abstract |
本研究では、マレーシアにおける都市や農村の生活空間と多民族の混住状況の変容を追う。過去20年間に実施した農村、住宅団地、市街地などの複数地点における生活空間調査「過年度調査(1990年代調査)」の同一地点に対して、本研究では再訪調査「本申請調査(2010年代調査)」を実施する。 平成25年度は、一連の調査における第4回、第5回の調査を実施した。第4回調査ではクアラルンプールおよびマラッカ、第5回ではペナン州における都心部と村落における現地調査が実施できた。また平成26年度以降に実施する現地調査の事前調査を実施できた。あわせて国内外の各種の図書館や資料室において文献による各種政策や経済情勢などの変化の把握を実施した。平成25年度実施の現地調査では過年度と同様に多民族混住状況の変動をみる目的で、建造物の利用状況、関係者に対する聞き取り調査を実施している。この現地調査によって異なる居住地での多民族混住状況の変容の傾向を過去およそ20年の経過による変化を把握できた。 一方、これまでに実施した5回の現地調査を総括し、ペナン州の都心市街地、港湾杭上集落、ジョホール州における住宅団地、ジョホール州およびペナン州における村落2カ所、マラッカ都心部、高原避暑地についての計7か所の現地調査の研究成果を整理した。これらは本研究の構成要素となる。のこり1カ所となった。 このうちジョホール州における住宅団地については学術論文として公表し掲載された。このほかの論文については平成26年度以降に順次学術論文として国内外の学会で発表予定である。 今年度で当初予定の研究期間の4年間のうち3年間を経過している。これに対応して本研究の知見の集成方法について検討を始めている。すでに序論や結論の執筆に必要な資料などを集成しつつありこれを元に最終年度である平成26年度の研究を実施したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該年度は順調に調査および分析の作業を実施し、また最終的な報告書の構成要素となる各現地調査の結果を学術論文としてとりまとめ、一部は刊行することができた。以上、おおむね順調であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度以降は、昨年度と同様に現地調査を実施しつつ考察を実施したい。平成23年度以降現在に至るまでの現地調査の結果については取りまとめは完了しているがこれを元に研究論文を作成し、国内・国外の関連学会で発表したい。すでに序論や結論の執筆に必要な資料などを集成しつつありこれを元に最終年度である平成26年度の研究を実施したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は諸事案によりマレーシアにおける現地調査と国内における文献調査を複数回にわたり実施できたが、残額が生じている。 今年度は本研究で得られた成果の国際会議での発表と現地調査を予定しており、これへの旅費の支出を予定している。また可能であればマレーシアの学識経験者を招いて研究に関する意見交換をおこないたい。先方と協議している。
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