2014 Fiscal Year Annual Research Report
近世ヨーロッパにおける王権と地域勢力の角逐の場としての都市・国土インフラの整備
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23560771
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
中島 智章 工学院大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (80348862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 毅 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20168355)
加藤 玄 日本女子大学, 文学部, 准教授 (00431883)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 建築史・意匠 / 西洋史 / 美術史 / 都市計画 / インフラ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の柱の一つである「港と運河のテーマ」、および、「軍事施設のテーマ」に基づき、以下の海外調査を実施した。1)昨年度、オランダ人たちが17世紀前半に、現在の台湾・台南市に構築した「ゼーランディア要塞」(Fort Zeelandia)の実地調査を行ったのに続き、清側が構築した都城である宜蘭と台中の実地調査を実施した。オランダをはじめとするヨーロッパの築城との影響関係はほとんど認められなかった。その他、日本統治時代の日本人建築家による「西洋建築」の調査も行った。これは平成27年~30年に実施予定の研究課題「近世近代ヨーロッパにおける中心と周縁の交流の場としての建築・インテリア創造」の予備調査でもある。2)南仏・ラングドック地方に開削されたミディ運河をめぐる諸都市のうち、クリュジー(Cruzy)、カペスタン(Capestang)、ナルボンヌ(Narbonne)、セット(Sette)、エグ・モルト(Aigue-morte)の都市・町屋調査を東京大学大学院工学系研究科の伊藤毅研究室などと合同で実施した。 学会等における発表としては、近代を迎えて世界中にヨーロッパの技術や芸術を伝播させるのに大きな役割を果たした万国博覧会に関して次のような口頭発表がある。中島智章:「リエージュ万国博覧会(1905年)における顕彰制度とメダル・賞状のデザイン」、日本建築学会『学術講演梗概集』Fー2建築歴史・意匠(2014)、pp.847-848、2014年7月。また、軍事施設がその軍事的役割を終えた後の建造物の再活用について論じた次のような発表を行った。中島智章:「フランスの各王朝の永続性重視の考え方と建築保存」、シンポジウム『時間の中の建築 リノベーション時代の西洋建築史』、東京大学大学院、2014年11月。
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Research Products
(5 results)