2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23560776
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Research Institution | Nagaoka Institute of Design |
Principal Investigator |
平山 育男 長岡造形大学, 造形学部, 教授 (50208857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤川 昌樹 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 教授 (90228974)
西澤 哉子 長岡造形大学, 造形学部, 研究員 (90440453)
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Keywords | 材木 / 米材 / 軒高さ / 機械製材 / 建築資料 / 町家 |
Research Abstract |
平成25(2013)年度は、橋本市の中心市街地における再開発事業の進捗に伴って実施された建築物の解体除去などに併せて、辻本―山内家住宅(主屋:18世紀後期)、小林家住宅(土蔵:大正11・1922)、山本家住宅(主屋:18世紀中期頃)、周辺地域については一色家住宅(離れ座敷:明治時代前期、オクノクラ:大正時代初期、蛭本家住宅、マエグラ:大正7・1918)、蛭本家(主屋:明治33・1900)などの調査を実施し、建築年代をはじめとして近代に及ぶ建築活動のあり方を検討した。なお、一連の調査においては小林家住宅土蔵から、建築資料が見出されたため、これらの翻刻、内容の考察を行い、近代における建築生産のあり方を検討した。また、各建物おいて上棟時に設置されたと考えられる幣串の調査、記録、内容検討にも行った。 一方、これまでの建築調査において蓄積された情報などに基づいて、近代における橋本市中心市街地における町家の建築と、機械製材を受けた木材や外材の流入を明らかとするため文献資料及び調査資料の検討を継続的に実施した。一連の資料における検討結果から、大正時代以後における米材導入以後において、2階軒高さが一段の伸張を示すことは明らかであった。その背景として米材の材質を検討すると、これらは一般に材質が強靱ではなく、梁材などに用いる場合はいわゆる内地材に対して1.25倍の材寸が要求されたこと等が明らかとした。つまり、経年における2階軒高さがこの時代、一段と伸張した要因として米材の導入が強く影響したことを明らかとした。
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