2012 Fiscal Year Research-status Report
FPKKR法による金属中の不純物間相互作用の第一原理計算およびデータベース構築
Project/Area Number |
23560792
|
Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
安里 光裕 新居浜工業高等専門学校, 数理科, 准教授 (20353261)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 敏春 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (70157014)
|
Keywords | 第一原理計算 / 密度汎関数法 / KKR-Green関数法 / 不純物原子間相互作用 / 格子歪 |
Research Abstract |
密度汎関数法の一般化密度勾配近似(GGA)とフルポテンシャル(FP)KKR-Green関数法に基づく(GGA-FPKKR法の)第一原理電子構造計算プログラムで格子歪効果までも取り入れた計算を行い, 代表的な実用金属材料中の添加元素や不純物元素を母体金属に対する不純物原子として扱い, 不純物原子-母体原子, 不純物原子-不純物原子間の相互作用エネルギーを算出してまとめ, データベースを構築して公開するとともに, 相互作用のメカニズムを解明することである。 本年度は鉄中の不純物原子間相互作用エネルギーについて、Fe中のPACプローブであるS nと不純物元素X(X=Co, Ni , Zn , Ga , Ge , Pd , Rhなど) によるSn-X相互作用エネルギーについて、Sn-XとそのまわりのFe原子の格子歪について詳細に調べ、あわせて、不純物が入ることにより生じる全体的な体積膨張効果について調べた。特に、1不純物の体積膨張の実験結果、格子定数測定実験の結果はKanzaki模型の表式を用いた計算で、ほぼ再現できることを示した。 これらのことについて、日本金属学学会にて発表を行ったとともに論文発表の準備を進めているところである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
格子歪効果を考慮したFe中のX-X, X-Yの計算を実行でき、実験値との比較も詳細に行うことができメカニズムの解明も進んでいる。これらについて日本金属学会にて発表を行うことができたとともに、平成25年度に行われる国際会議PRICM8での発表を予定している。また論文発表の準備も進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
本計算手法によるFe中の不純物原子間相互作用エネルギー計算のまとめを行いデータベースを作成して行く予定。 得られた結果を国際学会発表、および、論文発表を行い成果を公表していく予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に、成果発表のための出張旅費(海外での国際学会および国内での学会)、分担者との打ち合わせ旅費、第一原理計算実行のための研究補助者への謝金に使用する予定。
|