2013 Fiscal Year Annual Research Report
圧延法を利用したペロブスカイト型圧電セラミックスの配向制御法の開発
Project/Area Number |
23560815
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
石井 啓介 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 准教授 (30257208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 敏夫 慶應義塾大学, 理工学部, 名誉教授 (70090040)
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Keywords | 圧電セラミックス / 圧延配向法 / テンプレート粒成長法 / 非鉛材料 / ペロブスカイト |
Research Abstract |
1.昨年度までの成果から、一段階溶融塩法による良質な板状NaNbO3テンプレート粒子と圧延配向法とを使用することにより、ペロブスカイト構造を有する非鉛圧電材料としては極めて配向度が高い(F~97%)粒子配向制御KNNセラミックスの作製法が確立された。その結果、同一組成のアルカリニオブ系圧電セラミックスとしては非常に特性の高い圧電セラミックスが得られた。本年度では、更に特性の向上を目指すべく、これまでの組成にリチウムを微量添加したアルカリニオブ系圧電セラミックスの粒子配向制御をおこなった。仮焼粉末の粒径と焼結条件を最適化することにより、特性をさらに約60%向上させることが出来た。加えて、これらの試料を用い、高電力駆動時に問題となる非線形圧電性の定量評価をおこなった。粒子配向制御により、非線形圧電性を1/4以下に低減できることが初めて示された。 2.昨年度に確立された回転圧延法による粒子配向(Sr,Ca)2NaNb5O15セラミックスでは、配向度Fが0.9を越えたものの圧電特性の向上が不十分であった。この原因として、二段階溶融塩法により作製された針状のテンプレート結晶粒子に、第2相が含まれていることが判明した。そこで、新たに一段階溶融塩法による針状結晶粒子をテンプレートに採用した。これを用いて上記セラミックスの粒子配向制御に成功した。 3.新たな非鉛圧電材料としてBaTi2O5を高純度に合成する手法を開発した。一般的な固相法では高純度BaTi2O5を効率よく合成することが困難であったが、加熱方法を工夫することによりこれを可能にした。加えて、この材料による配向セラミックス作製法を検討した。
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Research Products
(8 results)