2013 Fiscal Year Annual Research Report
指向性圧電素子を用いたCFRP積層板の損傷モニタリングシステムの開発
Project/Area Number |
23560821
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
遠山 暢之 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測フロンティア研究部門, 主任研究員 (60344165)
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Keywords | 超音波探傷 / 非破壊検査 / 構造ヘルスモニタリング / 複合材料 / 衝撃損傷 / ラム波 / 圧電素子 |
Research Abstract |
本研究では、CFRP積層板に内在する約1インチ径の衝撃損傷を、一箇所のみに配置した超音波アレイ探触子を用いて検出・位置同定することが可能な全方位損傷モニタリングシステムを開発することを目的としている。本年度は、これまでに最適設計した複数の圧電素子からなる放射状アレイ探触子および発振子をCFRP積層板に設置して、本アレイ探触子からラム波の送受信を行うことによって、人工的に導入した衝撃損傷の検出および位置同定が可能かどうかの検証を行った。 高アスペクト比形状のラム波ゼロ次非対称モードに対して顕著な指向性を有する圧電素子を8つ用いて、45°間隔で放射状に配列させたセンサ網を構築し、中央部に全方位に等方的にラム波を発信できる円形の発信素子を配置した発信・受信アレイ探触子をCFRP積層板上に貼り付けた。本CFRP積層板にハンマーによる衝撃損傷を複数導入し、これらを検出さらには位置同定できるかどうかをこれまでに開発した解析手法を利用して検証した。 レーザ超音波伝搬可視化技術の適用によって、円形の発信素子から全方位に放射され、CFRP積層板中を伝播したラム波が、衝撃損傷部で反射されることが確認された。さらに、その反射エコーを各圧電素子で検出し、各反射エコーの振幅を比較することによって定量的に衝撃損傷の方位を導出することに成功した。さらに反射エコーの到達時間を基にして、センサ-損傷間距離についても併せて定量的に導出することができた。最終的に得られた方位と距離の情報から衝撃損傷の2次元位置を同定できることが実証できた。
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Research Products
(1 results)